フムフムカエル

 今年のクリスマスはモノより、可愛いミニスカサンタさんに来てほしかった。。。
 ちょっと辛口、アメフト好きのかえるさん

12月がやってきた!

 12月になるとアレですね。
 社会人アメフト、Xリーグは、いよいよ決勝戦がありますよね。
 年末は皆さんなにかと忙しいのですけれど、この決勝戦のおかげで、より一層この時期に最高の盛り上がりをもってきてしまったような、そんな生活になっております。

 今年は、常連記者の皆さんも「どっちが勝つかわかんねーよぉ!」と、ワクワクするような2チームが決勝進出しましたので、会場はものすごい熱気につつまれておりました!


★☆決勝戦の大入♪状態☆★

これがないと年末じゃない!

大人気!恒例のチアさんショウ♪

 12月といえば、社会人Xリーグの優勝や、学生リーグの優勝が決まる月なので、国内アメフト界としては、最も盛り上がる時期であります。
 もっと本格的マニアな方なら、本場NFLの試合も見てらっしゃるでしょうから、まさにアメフト漬けになってしまうシーズンですね。

 今年もXリーグでは、16日に決勝戦が行われ、例年にも増してお客さんも多く、そしてとても盛り上がるおもしろい試合になりました。


始まる前からお客さんが陣取り合戦!

 恒例のチアさんによるウェルカムダンスも大人気で、始まる前から場所取りをしておかないと見られないというほどでした。
 今年はWESTのチームからも、チアリーダーさんがかけつけて、盛り上がりに花を添えていました。先日、長居で見たチアさんに東京ドームでまた会えるなんて、感激!でしたよー。

 クリスマスも近いということもあって、サンタさんの衣装をつけたりと、とても華やかです。

 新春1月3日のライスボウルでは、チアさん達のすぺしゃるなハーフタイムショー、『A、ハッピ de NEW CHEER!』 があるとのことですから、是非見に来てください。
 詳しい情報は、チアさんのページをチェックしてくださいねー。

 で。試合そのものは…といいますと、前半は点の入らない展開で、じりじりとした内容。両チームの力が均衡していました。
 以前にも、お話ししたかとは思いますが、点が入らない試合って、実は「クロウト」好みの試合なんですって。その分、戦術的におもしろいものが出やすいからかなぁ…。

 でもこの日は後半になって、点が入りだしてからもちょっと変ったプレーがあったりして、ものすごくおもしろいものでした。私の場合、何度か周囲の人達に確認をとって、「あのプレーって、アレですかー?」と、ちょこっと勉強になったものもありました。


大勢のお客さんの前で気合十分!

ものすごい迫力でしょ♪


思わず「なんだか感動!」って!

 今年も行われました、こちらも恒例の「初心者観戦講座」。今回は、なんとドームツアー付きです。
 東京ドームの裏側なんて見たことなかった、という人がほとんどですよね。普段から様々なイベントが行われ、シーズンにはプロ野球でもおなじみの場所ですが、「ここは、こんな風になってるんだ!」「あの有名選手もここを通ったに違いない!」と、参加者の皆さんは大はしゃぎ。

 実際に人工芝に降りて、サイドラインに立つと、その広さも伝わってきます。選手も近くで見られたりして、なんだか得しちゃった気分ですよね。皆さん楽しそうに写真を撮っておられました。

 このあと参加した皆さんは、2階バルコニー付近の席から観戦されていましたが、あの場所は実はアメフトを見るには、最高にいいポジションなんですよねぇ…♪
 この「観戦講座」に参加したことのない方は、ご参加をオススメしますよー。


勝ってもまだまだあるぞ!

 さてXリーグの優勝は、オンワードスカイラークスと決まりました。
 ところで皆さん!皆さんは各チームの監督さんのお顔が、すぐに浮かぶでしょうか?

 この東京ドームなどで試合が行われると、たまにオーロラビジョンに出ますよね。大抵はヘッドセットをつけて、ウロウロしている監督さんが出てきます。どのチームの監督さんも、試合中はとても険しい表情で、とっつきにくい感じを受けます。…と、いいますか、怖いです。

 ところがところが!勝ったあとの監督さんの笑顔は、それはそれはとーっても、かわいい(失礼かな?)ものなんですよ。なんだかこっちも一緒になって、笑顔になっちゃうような、そんな感じだったりします。
 選手の場合は、ヘルメットをかぶっていたりするので、その表情を伺うのは難しいのですが、監督さんはよくわかります。でもあの表情の落差を見ると、試合中はどれだけの精神集中をしているのかしら…?と、思ったりもしちゃいますよね。


「おにいちゃん」も見にきてました。

試合後は監督さんもにっこり笑顔。

アメフト用語→初心者用語

 16日の試合で、前回オマケでご説明した「無効なフラッグ」が出て、なんだか嬉しい今日このごろです。
 さて、今回もちょこっとだけ反則を学んで、1月3日の試合に備えるようにしましょう!


インテンショナル・グラウンディング

 この反則は、アメフトならではの反則ではないかとおもいます。(16日の試合でも、決定的なところで一度だけ出ましたよね)
 なぜなら、他の競技でこういう反則ってあまり聞かないからです。だからこそ特徴的で、おもしろいので是非覚えておきましょう。

審判さんポーズ
両手を斜めに上から下へ
えっさほいほい

 さてこの反則が起こる条件ですが、まずQBサックというプレーをご説明しますね。

 プレー開始になると、ボールはセンターさんから後ろにスナップされ、クォーターバックが投げようか、持ったまま走ろうか、判断する時間があります。
 この時に、同じオフェンスチームで「守り」担当の人達が、相手ディフェンスチームから、ボールを持っている人を守るために楯になるのですが、その防御壁をぬけられてしまう時があります。
 もしクォーターバックがボールを後ろで受け取ったまま、その場でツブされてしまうと、距離的にはマイナスになってしまいますよね。
 一方守る側のディフェンスチームは、進もうとする相手を後ろに下がらせたことになりますから、大手柄ですね。このプレーを「QBサック」といいます。

 クォーターバックは、このQBサックを警戒しつつ、ボールをどうするのか判断するわけですが、もしパスプレーを選択した場合。かならず自分のチームの人間がいるところにボールを投げなければなりません。

 つまり。
 QBサックされそうになったから、「えーい、ボールをなげちゃえ!」という場面が出てきます。
 このときに、もし味方の人(有資格レシーバー)が誰もいないところへ(前に)パスをしてしまった場合、この反則が適用されます。


 ところで、なぜに誰もいないところにボールを投げちゃうことがあるのでしょうか?
 それは、距離的にマイナスになる「QBサック」よりも、「パス失敗で距離的にはプラスマイナス・0のままの方がまだよい」からに他なりません。

 でもそこは、さすがによく考えられたアメフトのルールですね。そんなことばかりしててはいけないので、こういう反則があるのでしょうね。
 罰則としては、いまのようなQBサックを逃れるための場合は、反則した場所でダウンが進み(ロス・オブ・ダウン)ます。

 また、この反則は「QBサック逃れ」だけではなくって、時計を止めるため「わざとパス失敗しちゃえ!」もありえます。この場合は反則時点から5ヤードの罰退がついて、さらにロス・オブ・ダウンとなります。


不正なフォワード(前)パス

 こちらも16日の試合に一度だけ出ました。この反則もいくつか発生する条件があるので、整理してみましょう。


審判さんポーズ
腕を後ろでくいっくいっ

 基本的にアメフトでパスをする場合は、「前パス」と言って、1回のプレー中に1度だけ前にパスすることが認められています。
 何回もパスをする場合は、後ろ方向にパスしなければいけないのです。

 ・・・おそらく今、皆さんの頭の中にひらめいた光景は、ラグビーなどで、パスパスッとボールを順々に横に投げているシーンかもしれませんが、アメフトでそういうプレーはまれです。


 では「不正な前パス」とは、どのような状態を指すのでしょうか?
 いろいろな場合が考えられるので、ちょっとだけですが、まとめてみたのが次です。

  ・ニュートラルゾーンを越えて投げた
  ・同一ダウン(攻撃)中の2回目の前パス
  ・ボールを確保している選手が一度ニュートラルゾーンを越えた後で投げた

 ・・・などなどです。
 いずれも5ヤードの罰退と、ロス・オブ・ダウンです。

 その他にも、どういう場合にいけないのか。

  ・スクリメージラインの手前で、スクリメージラインの手前にいるバックスにボールを渡した
  ・スクリメージラインより2ヤード以上後ろに下がっているラインに渡す場合以外の、前方への手渡し

 ・・・なども、これにあたります。こっちは「不正な前方への手渡し」と呼んだりします。

 ただこうなると、もう初心者には「あうあう」ですよね。よく判らない場合は「ふーん、そうなんだー」と流してください。あまり深くハマると出てこれませんよ。
 あと16日のゲームでもありましたが、ファンブルリカバーで攻守交代!そのままボールを持って走ったぁー!という場合は、「前パス」を投げてはいけません。

 それと、先ほどから気になるこのワード。「ロス・オブ・ダウン」ってなんでしょね。
 これは、「プレーが終了し、ダウンが1つ進行した」という意味で、4回の攻撃の1つを消費したという意味だそうです。
 罰退もツライですけれど、攻撃を1つ取られてしまうのは、もっとツライですよねぇ…。


赤線がスクリメージライン

 それにしても、アメフト用語って、ほんっとに難しいですよね。
 これだけ説明してても、「スクリメージライン」ってなんだったろう?って、まだ思いますもの。
 ・・・と、言うわけでもう一度ご説明。

 両チームが向かい合った時に、ボールの先端にできるライン(実際には見えませんよー)を言います。で、両チームのスクリメージラインの間、ボールの長さ(黄色の部分)がニュートラルゾーンです。よく理解いただけましたか?

 初心者の皆様は、イロイロあると、よけいにごちゃごちゃしてわかりにくくなるので、とにかく「前パスはニュートラルゾーンの後ろから一度だけ」と覚えておくと、よいかもしれません。ちょっと乱暴ですけれどね。



さて、先日甲子園ボウルも終わり、学生リーグ代表は、昨年に続いて立命館大学に決定しました。
今シーズン残すのは、いよいよ1月3日のライスボウルだけですね!

おコタの中でTV観戦もいいですけれど、お正月の東京ドームも盛り上がって、楽しいですよー。
是非、ナマで見て楽しんでくださいね。




■フムフムカエル先生が語る

すぺしゃるなチームとは
 今回ココでは、チームエリアでの様子をお話ししたことが多かった気がします。今回も、ちょこっとそんなお話し。

チームというのは、3つに分かれているというのはすでに知ってるケロ?

 挨拶抜きで、めちゃくちゃ突然ですね。
 ええ、知ってますよ。「オフェンス」「ディフェンス」「スペシャルチーム」の3つですよね。

うむうむ。その3つのうち「スペシャルチーム」について今回はちょこっとお話ししようかとおもうケロ。

 オフェンスは攻撃専門。ディフェンスは守備専門。。。と、一応仕事は決まってますが…。
 この整理方法に、最近ちょっとごちゃごちゃしたことがありましたよ。オフェンスなのに、守りの反則が取られることがあったんですよ。

それはあるケロ。オフェンスとは言っても、アメフトは野球のように、全員が順番に攻めるようなわかりやすいものではないケロ。
 野球は極端な例としても、バスケットボールぐらいの差はあるケロ。


 は・・・?よけいわからないのですが…。

まずアメフトは、オフェンスでもオフェンスラインのように、ボールを進めようとする人を相手から守る人がいるケロ。
 これは、攻撃しつつ自分のチームの得点をする選手を守っているケロ。

 そう!そこなんですよね。
 反対にディフェンス側も、相手のボールを持った選手にどんどん攻撃を加えていこうとしてますものね。

そうケロ。名前に惑わされてはいけないケロ。
 でも混乱することはないケロ。それぞれの仕事の分担ははっきりしているので、役割さえ分かっていれば、その場でしてはいけない反則も、おのずとわかってくるケロ。

 なるほど…。
 んーでも、オフェンスとディフェンスはわかりました。それでは最後のスペシャルチームってナニになるんですか?なんだか「特殊部隊」ってイメージの名前ですよねぇ。

スペシャルチームは、まさにスペシャルな仕事をする専門のチームだケロ。
 4回目の攻撃で10ヤード進められないとわかった時や、トライフォーポイントやフィールドゴールの時とかに、ボールを蹴るチームが出てくるケロ?
 あれが、ボールを蹴る専門チームなんだケロ。同じようにキックオフの時とかも、ボールを蹴る方と、これを受けてリターンするチームとか、これをスペシャルチームと呼ぶケロ。

 そういえば、チームベンチでも、しょっちゅう蹴る練習をしている人がいますよね。
 あの人とかがそうなのかしら…?

それケロ!まさにその人こそ「蹴り」のスペシャリスト!

 そうだったんですかー。蹴りのスペシャリストって、なんだかすごいですよね。
 そう言えば、フィールドゴールでも、ものすごい遠くから決めてしまう人とかいますよね。

スペシャリストの選手の中には、サッカーから転身した人もいるくらいだケロ。

 アメフトというのは、いろんな特殊技能をそろえた人を集めて出来る、オリンピックのような競技なんですねぇ…。


試合中も練習をかかさないのだ!


Photo&Text by NAOKO SUZUKI