東京三菱銀行センチュリアンズが虎の子の7点を守りきり、7−6の1点差で東京海上ドルフィンズを振り切って最終戦で今季2勝目をあげた。敗れた東京海上は1勝4敗でリーグ戦を終えた。
東京三菱銀行の速攻は鮮やかだった。
東京海上オフェンスのファーストシリーズを、気迫のこもったディフェンス陣がパントに押さえ込むと、東京三菱銀行オフェンスは敵陣30ヤードから攻撃を開始。
ファーストプレーでQB北沢からハンドオフを受けたRB森分が右サイドを抜けるや、一気にエンドゾーンまで走りきりTD。この試合開始から僅か1分49秒の“電撃TD”が、最後まで東京海上には重くのしかかった。
東京三菱銀行は続く攻撃シリーズでも順調にゲインを重ねる。しかし敵陣45ヤードからのパス攻撃で、東京海上の新人DB赤松(神戸大)がインターセプトして、攻撃を断ち切る。
さらにQB北沢からWR村田へのパスで東京海上陣内に入った東京三菱銀行は、RB大森へのパスが通り、敵陣10ヤードまでゲインするが、TDを奪えずFGトライ。
しかし東京海上ディフェンスにブロックされ追加得点ならず。
東京海上は、QBを高橋から新人・木目田(法政大)に交代して攻撃を進めるが、東京三菱銀行の守りは堅く、ファーストダウン更新すらままならない。
後半に入り東京三菱銀行は、RB大森の57ヤードロングゲインで敵陣18ヤードまで持ち込み、大きな追加点のチャンスを迎えた。
ここでQB北沢が右エンドゾーンを狙って投げたTDパスを東京海上DB小林が、エンドゾーン内でキャッチしてインターセプト。またしても東京三菱銀行の追加点を断ち切った。
迎えた第4Q。何度もいいフィルードポジションを獲得しながらも、東京三菱銀行のディフェンスに阻まれて得点に結びつかない東京海上は、5分38秒に32ヤードのFGトライを試みるが、ブロックされてしまい無得点。
しかし、その後の東京三菱銀行オフェンスのファンブルで、ゴール前11ヤードの絶好のポジションから攻撃権を獲得。QB高橋からWR千葉へのパスでゴール前4ヤード。最後はRB横倉が、2連続キャリーしてTDを奪い6−7。
ここでTFPキック態勢からのトリックプレーで、逆転となる2ポイント狙いのパスにでようとしたところを、東京三菱銀行の鋭いラッシュに崩され、得点はそのまま。
逆転を狙う東京海上は、オンサイドキックを成功させて攻撃を進め、敵陣内に進入するが、東京三菱銀行ディフェンス陣の鋭い当たりにゲインを阻まれ、逆転を狙った49ヤードFGも失敗し、結局7−6で東京三菱銀行が勝利をおさめた。
東京三菱銀行の大橋ヘッドコーチが「今日はディフェンスのおかげ。最初のTDが大きかった。今日は何が何でも勝たないと、という気迫で臨んだ試合。感慨深い勝利です」と語るその肩口から、選手たちの「来年はもっといい試合をして勝ち進むぞ」との雄叫びがこだましていた。
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