ともにポストシーズンでの動向を賭けたCENTRALディビジョンの対戦は、観衆2000人を集めて大井第2球技場で行われ、前半に大量リードを奪った日産プリンス東京スカイライナーズが、学生援護会ロックブルの猛追を辛くも振り切り、20−14で勝利した。
日産プリンス東京は、3勝2敗で今季レギュラーシーズンを終わり、ファイナル6出場に一抹の望みをつないだ。11月6日のリクルートVS鹿島(東京ドーム)で、鹿島が敗れれば同率ながら直接対決で勝っている日産プリンス東京がファイナル6出場権を手にする。
後半の追い上げむなしく敗れた学生援護会は、1勝4敗でディビジョン最下位(東京海上との直接対決で負けているため)が決定し、入替戦出場が決まった。
前半は日産プリンス東京が、相手のミスに乗じて加点する展開だった。
第1Q残り6分12秒に、K渡辺の23ヤードFGで先制した日産プリンス東京は、第2Q開始早々にも、学生援護会RB江口がファンブルしたボールを敵陣20ヤードでリカバー。これをRB田辺の10ヤードTDランにつなげて10−0とした。
続く学生援護会のオフェンスでQB吉田のパスを、日産プリンス東京DB澤田が自陣35ヤード付近でインターセプト。これで得たチャンスをQB岡本が1ヤードTDランで締めくくり、さらに前半残り37秒には、渡辺が43ヤードのFGを成功させて20−0でハーフタイムを迎えた。
ところが後半に入ると、学生援護会が俄然、息を吹き返す。
最初のオフェンスシリーズで87ヤードのTDドライブを敢行して、13点差にすると試合のモメンタムは学生援護会に移動してしまった。
しかし学生援護会は、残念ながらそのモメンタムを維持することができなかった。
第3Q残り2分30秒過ぎに、日産プリンス東京のファンブルで攻撃権を得るが、インターセプトですぐに奪い返されてしまう。
その後インターセプトで再びボールを奪ってゴール前まで攻めるが、WR堀越をターゲットにしたパスがエンドゾーン内でDB澤田にキャッチされて得点機を逸してしまう。
第4Q残り1分32秒ではQB吉田からWR田島への40ヤードTDパスが決まって6点差とし、最大の見せ場をつくるが、起死回生のオンサイドキックは日産プリンス東京にリカバーされ、そのまま時間を使われてゲームセットとなった。
日産プリンス東京の田中監督は、試合後も「後半は点が入らないというよりも、自滅的なミスを連発してしまった。もっといい展開にできたはずだ」と笑顔は見られなかった。
ファイナル6の可能性については「それは我々にはどうすることもできないこと。ただ、ここまで絡めたという点では収穫。修正すべきことを修正すれば来季へつながる」と話す。
主将・LB松下も、ゲーム後の観客への挨拶で「この次(プレーオフ)があるのなら、できる限り上に登っていきます」と力強く宣言していた。
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