上位陣を苦しめながらも、これまで1勝3敗のすかいらーくと、これまで4戦全敗のレナウンが11月7日東京ドームで対戦した。
レナウンが勝てば、すかいらーく、クラブダイノス、レナウンの3チームが共に1勝4敗で並ぶこととなり、得失点差での順位決定となる。それだけに両チームの戦い振りに注目が集まったが、試合は地力に勝るすかいらーくが終始レナウンを圧倒、49−0の完封劇ですかいらーくが大勝を収めた。
この結果によりすかいらーくは2勝3敗でディビジョン4位、レナウンは5敗で最下位が確定し入替戦出場が決定した。
試合は前半から、QB小島の加入により得点力を大幅に向上させたすかいらーくが、その成果を発揮した。
キックオフ直後のオフェンスこそ、パス失敗と反則によりパントに追いこまれたものの、その後、自陣24ヤードからの攻撃では2度あった4thダウンも、相手の反則、RB加畑のギャンブル成功などで敵陣42ヤードまでボールを進める。
パス失敗、反則、のあと迎えた3rdダウン17。ショットガン体型から放ったQB小島のパスは、ぐいっと縦に走りこんだWR金井の手に収まり、先制のTD。7−0とした。
その後すかいらーくは、前半2度回ってきたオフェンスシリーズをいずれもTDに結びつけ、21点をあげ、前半を終了する。
なかでもQB小島は、パスプロテクションが崩れても、自らの足でタックルを逃れつつターゲットを探すなど、冷静なプレーぶりが目だった。
一方のレナウンは、ドライブこそするものの敵陣に入ってからのミスが重なり、得点を奪うことが出来ない。前半4回あったオフェンスシリーズのうち、3回はいずれも自陣25ヤード前後から。
その全てを3回のダウン更新で敵陣30ード以内にまで攻め込むまではよかったが、いずれも反則やパス失敗により長い距離を残し、パントかあるいはインターセプトでオフェンスを終了してしまう。
後半に入っても、レナウンは前半と同じようにドライブはするものの、敵陣に入ってから攻めきれないばかりか、LB水戸部を中心とするすかいらーくディフェンス陣の動きの良さもあって、再三のインターセプトを許してしまう。
一方のすかいらーくは、後半になってなおQB小島がパスに冴えを見せ、2TDを獲得。35−0と試合を決定づける。
その後、レナウンも意地を見せ、RB池田の活躍などで一度は敵陣ヤードにまで迫るが、すかいらーくディフェンス陣の集中力の前に攻めきれず、ギャンブルも失敗、結局得点を奪うことが出来なかった。
すかいらーくはラスト2分に入ってからも、交代出場したQB山田がパスで2TDをあげ、終わってみれば49−0の大勝でシーズンの有終の美を飾った。
レナウンにとっては5つのインターセプトが痛かった。
試合後、レナウン鈴木ヘッドは5戦全敗で入替戦出場することについて「ちょっとした歯車の狂いが最終的に大きな痛手となった。全てを賭けて臨んだ初戦の富士通戦をものに出来ず、クラブダイノス戦でその歯車を修正出来なかったのが痛かった。コーチ陣の責任ですね」と語った。
かつて隆盛を誇った古豪・レナウン。20世紀最後のリーグ戦は完敗という形で幕を閉じた。
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