近年でも最高クラスのオフェンス力を擁する関学も反撃開始。自陣27ヤードからのオフェンスをRB三井、大谷、生島、杉原らのランで、ドライブを重ねゴール前へ。エースRB三井が飛び込んで同点に戻す。
しかし「この日のために全てを準備してきました」(QB井川)という法政が自陣41ヤードからのドロープレー一閃、RB薄衣が59ヤード独走TD。14−7と再びリードを奪う。
この日の関学は何かに取り憑かれたようにミスを連発する。
QB岡村が不用意なパスでインターセプトを喫したり、P榊原はパントスナップのボールをファンブルしたり、RB三井もタックルを受けてもいないのに自らファンブルロスト。WR山本も真正面に来たTDパスを落球。前半最後のドライブでもK山路が35ヤードFGを外すなどミスの連発。獲得ヤードで遥かに上回りながらも、7点のビハイドを背負ったまま後半へと突入する。
第3Qの関学。KR大谷の好リターンで始まった自陣49ヤードからのオフェンスを、ランアタックだけの8プレーでTD。14−14と再び同点に戻す。
さらに自陣15ヤードからのオフェンスは、ミドルパスを交えた12プレーでじっくりと攻め、最後はRB大谷がねじ込んでTD。21−14と逆転に成功。この試合で初めて関学が主導権を握る。
雨の外野席に詰めかけた2万人を超える関学ファンの誰もがこのあとは関学のペースになるものと思っていた。
「甲子園で勝つために」。このことに全てを結集した今年の法政は何かが違う。従来のオプション一辺倒のオフェンスに見切りをつけ、様々なフォーメーションから多彩なプレーコールを繰り出す。
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