ここまでともに勝ち星なしの井内盛栄堂ブラックイーグルスとイワタニサイドワインダーズが対戦。入替戦出場を免れるためにも絶対勝っておきたい試合だけに、接戦が繰り広げられた。
まず先制したのは、イワタニだ。いきなり敵陣37ヤードからのオフェンスとなった第2シリーズで、RB川田、そして北村のラン。またQB大橋からRB山本へのパスなどでテンポ良くゴール前9ヤードまで迫る。
そこからQB大橋がWR高畠へTDパスを決め、幸先の良いスタートを切ったかと思わせた。しかしその直後、今度は井内盛栄堂がビッグプレーを見せる。
自陣17ヤードからの2ndダウンの攻撃で、RB山本(拓)が中央を走りぬけ、そのまま83ヤードを独走しTD。同点に追いついた。
井内盛栄堂は次のシリーズで、QB杉谷がベテランらしい動きを見せる。自陣31ヤードからまず
はQB杉谷がWR竹田へロングパスを決め一気に敵陣まで攻め込む。ここからロールパスを試みるがWRが空いていないとみるや自らが持って走ったり、パスコースに出たRB山本(直)へも冷静にパスを決め、ゴール前4ヤード。最後は3戦目にしてようやく本来の走りを取り戻したRB丹野が4ヤードを走り14−7とリードした。
と、思ったのも束の間、今度はイワタニが自陣31ヤードからRB川田が左オフタックル付近をすり抜け、そのまま69ヤードを走りTD。またもや同点となった。
前半終了間際にも、相手のパントスナップミスから得たゴール前15ヤードからのオフェンスで、川田のランでTDまであと5ヤードまで攻めこんだ。しかし、ここで大橋が時計を止めるためにスパイクしようとしたボールをファンブルし攻守交替。同点のまま、後半を迎えた。
まず勝ち越しに成功したのは井内盛栄堂だ。イワタニのオフェンスで、QB大橋の投げたボールを井内盛栄堂のDB山田がインターセプト。そしてゴール前14ヤードからまたもやRB丹野が左オープンを走りぬけTD。21−14と再びリードした。
対するイワタニも、直後にRB川田の40ヤードのラン、そしてオプションのピッチを受けたRB山本(和)が6ヤードを走りTDを決めるが、TFPをキッカーの豊野が失敗し、あと1点を追いつくことが出来ない。
試合終了まで残り5秒でトライした36ヤードの逆転FGも、スナップのミスで蹴ることができずジ・エンド。1点差で井内盛栄堂が今季初勝利を手にした。
井内盛栄堂の義政監督は「前半終了間際の大橋君のミスに救われました。あっぷあっぷの試合でしたが、勝ててよかったです」と今季初の笑顔だ。
一方、イワタニの森下監督は「あの大橋のプレーはお粗末でした。あの攻撃でTDを奪ってリードしており返せていたら、展開は全然違っていたでしょうからね」とこちらはかなり悔しそうな表情だった。
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