「今日の守備は滅茶苦茶よかったですわ」と村田ヘッドコーチ。第１ＱからＱＢ新生率いるアサヒ飲料の攻撃にダメージを与える。パスを要所で決められるものの、ゴール前２０ヤードでファイニーズのＤＬがＱＢサックを見せ、新生がファンブルしたボールをＤＬ前川がリカバー。ピンチをしのいだ。

　アサヒ飲料は次のシリーズでＱＢに桂を起用し、ショットガン攻撃を展開する。自陣１６ヤードか ら、ＷＲ鶴亀、梅田、桃澤、横山、そしてＲＢ吉田へのパスをテンポよく決め、あっという間にゴール前４ヤードまで迫る。
　そして最後は、学生時代（大体大）よりショットガン攻撃には慣れ親しんだＷＲ米木が、エンドゾーン左隅でＴＤパスをキャッチ。ようやく得点を奪った。
　しかしその後は、ＱＢ新生を再び起用するものの、ファイニーズディフェンスの粘りに攻めあぐね、前半を７−０で折り返した。

　迎えた後半、それぞれのチームの最初の攻撃が明暗を分けた。
　アサヒ飲料はＱＢ新生がパスにこだわった攻撃を見せる。自陣３０ヤードからＷＲ米木へのパスが決まり、米木はそのままエンドゾーンまで走りきってＴＤを獲得。
　一方のファイニーズは、ＲＢ山崎と井場のランにこだわった攻撃を見せるがノーフレッシュ。しかもパントをブロックされ、アサヒ飲料にゴール前１１ヤードからの攻撃権を与えてしまった。
　しかしここは、ファイニーズディフェンスが執念で４２ヤードのＦＧをブロック。続くシリーズの４４ヤードのＦＧも同じくブロックしてオフェンス陣の奮起を待った。

　ところが、ファイニーズ自陣３５ヤードからの攻撃。３ｒｄダウンでＱＢ荒木の投じたボールがＷＲ田崎に当たって跳ね、それをアサヒ飲料のＤＢ内田がインターセプト。そのままエンドゾーンに走りこんで、ダメ押しのＴＤ。２１−０とし、試合の流れを決定づけた。

　アサヒ飲料は、第４ＱにもＱＢ桂がＷＲ桃澤へ１７ヤードのＴＤパスを決めるなど、パスにこだわった攻撃を見せ、１試合で２８４ヤードをパスで獲得。ランはわずか２７ヤードと、昨年までとは全く違うチームカラーを見せつける結果となった。

　アサヒ飲料の藤田ヘッドコーチは「予定通りの攻撃でしたが、良いパスもあれば、悪いのもありました。ＷＲに関してはかなりレベルアップしていると思います」と手応えの掴めつつある攻撃にホッとした様子。
　一方のファイニーズ、村田ヘッドコーチは「上位３チームとの対戦の中でどこか一つは食いたいと思っていたんですが、攻撃のヘッドワークの攻防でうちに限界がありました。それとミスが重なったのも痛かったですね」と、毎試合あと１歩のところで結果を残せない悔しさがにじみ出ていた。

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