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解説記事
ファイニーズ VS 井内盛栄堂
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
ファイニーズ 0 17 3 0 20
井内盛栄堂ブラックイーグルス 0 0 0 14 14

ファイニーズ待望の初勝利。井内盛栄堂の猛追及ばず。
 ここまでの3試合、上位チーム相手に惜しい内容を展開しながらも勝ち星に恵まれなかったファイニーズと、前節でイワタニに競り勝ちそのまま勢いに乗りたい井内盛栄堂ブラックイーグルスが対戦した。

 ファイニーズの先発QBは義永。前節までエース格で出場のQB荒木が故障のため、急遽当日に言い渡されたスターター出場。ましてやオフェンスが得点をあげることが出来ず3戦全敗というチームの窮地に「自分で勝っていく」(QB義永)という捨て身の決心で挑む。

 試合が動いたのは1Q残り4分41秒、ファイニーズ自陣20ヤードからのオフェンス。パスよりも走る方が得意という義永らしく、自らのキーププレーを軸に、RB井場や前節より復活したRB山崎らのランを交えながら、敵陣30ヤード付近まで陣地を進める。
 Qタイムを挟んで、2Qの0分55秒。新人・K山本(大阪府大)が42ヤードのFGを決め3点先制。ファイニーズ待望のオフェンスによる今季リーグ戦初得点を得る。

 このFG成功で、今までの呪縛が解けたかのようにファイニーズオフェンス陣が勢いづく。
 続いての自陣49ヤードからのシリーズも、QB義永からWR田崎へのパス、RB山崎へのスクリーンパスなどが次々とヒット。自らのキープなども交えて、ゴール前9ヤードとすると、最後はQB義永が左ロールアウトパスの態勢から、判断よくスクランブルでTD。10−0と点差を広げる。
 さらにその次のシリーズでも、敵陣39ヤードからWR吉村へ「社会人になって初めて」(QB義永)というロングボムのTDパスが成功。17−0と試合を圧倒的有利に進めて、前半を折り返す。

 「3Qになると集中力が切れてプレーが進まなくなる」と村田ヘッドコーチが振り返る後半。ファイニーズは自陣20ヤードからのオフェンスをRB山崎のランなどで陣地を進め、K山本が36ヤードのFGトライをなんとか成功させ、20−0とリードを広げる。

 ここまでファイニーズLB石川らの出足鋭いブリッツディフェンスに、攻めあぐんでいたQB杉谷が開き直ったパスオフェンスで徐々にペースを引き寄せる。
 3Q残り3分12秒、自陣27ヤードからのドライブで、WR竹田へ29ヤードのロングパスをキッカケに、RB山本(直)へのスクリーンパスなどを成功させ一気にゴール前30ヤード付近へと攻め込む。
 一度相手に攻撃権を渡すものの、ディフェンスがキッチリと止め、続く敵陣34ヤードからのオフェンスをWR高増への16ヤードTDパスに結びつけ反撃開始。

 これで生き返った井内盛栄堂は、次のオフェンスシリーズでもWR国塩、竹田らへ次々とパスを成功させ、最後は残り1ヤードをRB丹野が、一度ファイニーズDLに阻まれながらも右へ大きく交わしてTD。20−14と追撃する。

 しかしやはり目覚めるのが遅すぎた。残り時間2分15秒。大逆転の望みを託したオンサイドキックは不成功。攻撃権を得たファイニーズが丁寧に時間を潰してことなきを得た。

 「何とか勝ちましたが、いままで同様にヒヤヒヤするゲームだった」と村田ヘッド。後半のもたつきを「情けない」としながらも、ようやくの初勝利にニガ笑い。
 終盤の勢いは明らかに逆転態勢だっただけに、井内盛栄堂の義政監督は「最後は皆が取り返してくれましたけど・・・」と流石に悔しさを隠しきれず言葉を濁した。



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