今世紀最後のXリーグWESTもいよいよ最終日。11月5日の第1試合は、前節にようやく白星をあげ意気上がるファイニーズと、ここまで全敗で、窮地に立たされたイワタニサイドワインダーズが対戦した。
先制したのはイワタニ。ファイニーズ最初のオフェンスシリーズで、イワタニ陣内38ヤード付近から、パスを投げようとロールアウトするQB義永に、ディフェンス陣が猛ラッシュ。苦し紛れにQB義永が投げたパスをDB阿部(周)がインターセプト。そのまま62ヤードを駆け抜けて先制TD。幸先の良いスタートを切った。
最終戦にしてようやくオフェンスが機能しだしたファイニーズがすかさず反撃する。1Q9分12秒、敵陣42ヤードからQB荒木が、31ヤードのロングパスを成功させ一気にゴール前11ヤードに迫ると、「身体もできていたし今日はイケると思っていた」というRB山崎がカウンタードロー一閃。相手ディフェンスに触れさせることなくエンドゾーンに駆け込みTD。TFPは失敗したものの6−7と詰め寄る。
さらに1Q終了間際。イワタニQB松本からRB川田へのピッチが乱れ、ファンブルとなったボールをファイニーズがリカバー、攻撃権を奪う。
この50ヤード付近からのチャンスにQB義永からWR磯田へのパス、RB阿部(昌)の29ヤードランなどでゴール前1ヤードまで陣地を進めると、Qタイムを挟んで、再びRB山崎が今度はジャンプ一番、エンドゾーンに飛び込みTD。2ポイント狙いは失敗したが12−7と逆転に成功する。
流れを取り戻したいイワタニは、後半からQB大橋を投入。ショットガン体型からパス中心のオフェンスに切り替える。
ファイニーズ後半最初のオフェンスを、DB阿部(周)が再びインターセプトで断ち切り、QB大橋の連続パスでゴール前24ヤードと迫るもののTDには至らず、4thダウンFGトライも失敗。得点をあげることが出来ない。
逆に3Qの10分を経過した頃。自陣12ヤードでQB義永からピッチを受け取ったRB井場が、久々の51ヤードビッグゲイン。
一気に敵陣に進むと、締めくくりはまたしてもRB山崎。こんどはピッチプレーからオープンを走りきって、この日3本目のTD。TFPも成功し、19−7とリードをさらに広げた。
結局、試合残り時間2分を切ってから、QB義永のキープでのTD、交代出場した新人QB木下からTE吉光へのTDパスなど、連続TDで14点を追加したファイニーズが久しぶりの大量点で圧勝。最終戦を勝利で飾った。
「今日の試合に勝つことでファンの人たちに恩返しが出来た」とファイニーズの村田ヘッドコーチ。「財政面、リクルーティングなど厳しい状況もあるが、4、5年後には“手作りのチーム”が出来ると思う」と、自主運営2年目を乗り越えたチームの育成に確かな手応えを感じている。
逆に入替戦出場となったイワタニの森下監督は「Xリーグ所属チームとして恥ずかしくないよう、腹をくくって迎え撃ちます」とサバイバルバトルへと立ち向かう。
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