ファイナル6出場決定戦となったアサヒ飲料チャレンジャーズとマイカルベアーズの対決。前節で松下電工にまさかの逆転負けを喫し、この1年の目標としてきたファイナル6出場へ、もう後がないアサヒ飲料が29−7で勝利を収め、3年連続でファイナル6出場を果たした。
試合は立ち上がりからアサヒ飲料が気持ちで圧倒した。
敵陣49ヤードからのオフェンスで、QB桂からRB吉田への43ヤードのパスがヒットし、いきなりゴール前5ヤードまで迫った。
ここからRB中村、花房、中島、そして最後は再び中村がTDを狙うが失敗。先制点を奪うことはできなかったが、ビッグプレーはその直後に起こった。
マイカルの自陣1ヤードからの攻撃で、ボールをハンドオフされたRB杉山をエンドゾーン内でDB大島がタックルしセーフティー。まず2点を先制した。
そして次はオフェンス陣が奮起する。自陣40ヤードからショットガン攻撃を中心に展開。QB桂からRB進藤への16ヤードのパスや、中村もパスをキャッチ。そして花房のドロープレーなどで、敵陣19ヤードまで迫った。
ここからまたしてもQB桂がWR西岡へ19ヤードのTDパスを決め、リードを広げた。
その後アサヒ飲料は、第2Qの4分6秒にRB中村が、そして7分48秒にもQB桂からRB吉田へのTDパスが決まり、23‐0で前半を折り返した。
一方のマイカルはフィールドポジションの悪さが響いた。QB夏目もパスを決めるが、肝心なところでQBサックをされたり、反則が発生したりでなかなか敵陣に進むことができない。
後半に入ってから、オフェンス陣が今季一番の強さをみせても、アサヒ飲料のP田中のナイスパントにフィールドポジションは悪くなるばかりだ。
第4Qに、ようやく波武名が10ヤードを走りぬけTDを奪ったものの、得点はそれだけに終わった。
結局、アサヒ飲料が第4Qに2本のFGを決め、29点を奪ったが、藤田ヘッドコーチは「この試合はだめです。後半なんてひどいにも程があります。守備はランナーにスピードに乗られるし、攻撃ではWRがボールを落とす、これが(チームの)本性だと思いますよ」とかなり厳しい表情だ。
ただ、これまでは受けて立つ対戦相手だったのが、ファイナル6突入後は、格上のチームを相手に開き直ってプレーできることで、また違ったアサヒ飲料を見ることが出来そうだ。
また、惜しくも3位に終わったマイカルの肥田代表は「コーチも選手も若く経験不足でした。ただ今日の試合は、現在のウチの実力を出し切りました。クラブチームになって、練習時間の問題など課題が残っていますが、上位2チームとの力の差を縮められるよう考えていきたいと思います」と話し、出直しを誓っていた。
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