リクルートクラブシーガルズが第4Qの4TDを含む、今季最多の計10TDを挙げる猛攻でレナウンローバーズを71−20と圧倒。勝ち点8を挙げると共に、最終戦を待たずにFINAL6進出を決めた。
同じくこの日、無傷の4連勝でプレーオフ進出を決めたアサヒビールシルバースターと11月6日、東京ドームでCENTRALの優勝をかけて対決する。
リクルートは過去3戦、いまひとつ波に乗り切れない様子のオフェンス陣が、この日は見違えるような怒涛のオフェンスを見せた。
第1Q。レナウンのオフェンスを主将LB遠藤、DL池之上のQBサックで完璧に封じると、RB古谷が、この日効果的にゲインを重ねたドロープレイから19ヤードを走りきり先制すると、続くシリーズでも古谷が2ヤードを飛び込み、瞬く間に14−0とリードする。
しかし、第2Qに入ると、リクルートはミスからレナウンに反撃を許す。レナウンのオフェンスを4シリーズ続けてストップするものの、リターンを焦ったのかパントボールをファンブルロスト。
この好機をレナウンQB八木は見逃さなかった。「ターンオーバー直後はビッグプレーを狙う」というセオリー通り、準備の出来ていなかったリクルートディフェンスの隙を突くロングパス。このパスを百戦錬磨のベテランWR船越がダイビングキャッチ。31ヤードのTDパスとなり、レナウンは1TD差に詰め寄る。
しかし、リクルートはKR里見のビッグリターンで嫌なムードを払拭する。
キックオフのボールを受けた里見は、完璧なブロックに囲まれながら左サイドを独走。レナウンのディフェンダーに全く触れられず76ヤードを駆け抜けTD。さらに続くシリーズでも、RB古谷がこの日3本目の54ヤード独走TDランも飛び出し、リクルートお得意の“一発攻勢”で28−6と体制を取り戻す。
対するレナウンは、リクルートのマンツーマンディフェンスにQB八木のパスで活路を見出そうとする。
TE金子、WR富増へのショートパスで立て続けにダウンを更新すると、2度の4thダウンギャンブルも成功させ、敵陣に入り込む。
再びWR船越へのロングパスでゴール前へ。最後はQB八木がQBスニークで飛び込んで、前半を12−28で折り返す。
後半に入ると、選手層の薄いレナウンに対しリクルートは容赦ないオフェンスを展開。
RB古谷、QB高橋のランで追加点を上げると、TE安東へのTDパス、今季から復活したRB中野が62ヤード、5ヤードと2本のTDを追加し、終わってみれば今季Xリーグ最多の10TDを奪取。
レナウンはQB八木が2本目のTDランを返すのが精一杯だった。
この日も9つのペナルティと課題は残ったものの、ようやくリクルートらしい爆発的なオフェンス力で438ヤードを稼ぎ、アサヒビールとの決戦に向けてチームが仕上がってきた。
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