いよいよ第2節に突入したXリーグEAST。開幕戦に勝利して勢いに乗る日産スカイライナーズとXリーグ初挑戦のクラブハスキーズが等々力球場で対戦した。
試合開始のキックオフをリターナー伊橋が大きくリターン、敵陣41ヤードという好フィールドポジションを得た日産は、ファーストプレーで新人RB望月がロングゲイン。このチャンスにFGを確実に決めて3−0と先制した。
これで勢いに乗った日産は1Q中盤にRB望月の51ヤード独走TDが飛び出し(TFP失敗)9−0とリードを広げた。
ハスキーズはQB田、岩間が果敢にパスを試みるものの日産ディフェンスに前進を阻まれてチャンスらしいチャンスをつかむことが出来ない。
2Qに入っても日産オフェンスは止まらない。RB勇のランを中心にボールを進め、最後は得意のオプションからピッチを受けたRB田辺が右オープンを走りきりTD。
その2分後にはQB岡本がWR佐藤(卓)にロングパスを決めて追加点を奪い、前半を22−0と大きくリードして終了した。
後半に入ってハスキーズが反撃に転じる。QB田がRB石井、WR松岡に2本連続してパスを成功させると、直後のプレーで上手く浮かしたパスを投げた。これを縦に走ったWR工がエンドゾーンでキャッチしてTD(TFP失敗)22−6とした。
しかし日産も負けていない。力強いOLのブロックの後ろをRB望月、勇、田辺等が走って、最後はRB田辺がこの日2本目のTDをマーク。
続くキックオフで、ハスキーズリターナーのファンブルをリカバーし、敵陣28ヤードからのオフェンスというチャンスをつかむと8プレイ目にRB望月がTD。36−6とリードを広げた。
ハスキーズは直後のキックオフでリターナーの小柳がスピードで日産のカバーチームを抜き去り、90ヤードの独走TDを上げるも反撃はここまで。
その後も2TD、1FGと追加点を上げた日産が54−14で圧勝した。
大差で勝ちながら試合後のハドルで田中監督は厳しい口調で選手に喝を入れていた。インタビューでは「(試合内容は)不満足です。日本一になるにはつまらないミスをなくすということを春からテーマにしてきたのに今日の試合では出来ていなかった。次の鹿島に対しては1人1人の能力に差があることを選手が自覚して臨まなければ勝てない」と語り、気を引き締めていた。
この試合で127ヤードを走り、勝利に大きく貢献した新人のRB望月は「(学生時代のTBからFBにコンバートされた時期は)5月か6月だったと思います。FBは初めての経験なのでまだまだです。どうしてもTBのときの癖がでて高い姿勢で走ってしまうし。今日はOLがよく押してくれたのでランナーとしては楽でした」と謙虚だったが日産オフェンスに新たな核ができたのは事実。
関野コーチも「望月が入って勇たち他の選手との競い合いが出てきた。FBに起用したのはインサイドも走れるしブロックも上手いから」と語り、後継者の活躍に満足げだった。
|