EASTディビジョンの優勝を占う意味で注目の一戦。日産スカイライナーズと鹿島ディアーズ、両チームとも2連勝中という試合は、第1Qから得点を重ね、全Qに得点をあげた鹿島が4TD、2FGを奪い、34−6と日産を圧倒して勝利。
これで鹿島は無傷の3勝、日産は2勝1敗となった。鹿島はディビジョン優勝に向けて大きな一歩を踏み出した。
鹿島は試合開始早々から得点を奪う。QB鈴木からのパスを受けたWR板井は、日産のタックルを振り切りそのままエンドゾーンへ65ヤードを独走TD。
その後もRB池場がラインの隙間をするする抜け出しTD。さらに新人K田中(神戸大)が27ヤードのFGを決めるなど、試合開始から5分15秒で、17−0と大きくリードを奪った。
日産オフェンスは、得意のオプションを鹿島ディフェンスに止められ、得点を奪えない。
第2Q、8分31秒に、新人RB望月(東海大)が12ヤードを走ってTD(TFPキック失敗)を返して6−20で前半を終了。
後半に入っても鹿島オフェンスは手を緩めない。第3QにはQB鈴木からWR植村への11ヤードTDパスが決まって27−6。
第4Qには、WR椎野への18ヤードTDパスで34−6。大差をつけて、鹿島が昨年は敗れた雪辱を晴らした。
鹿島の森ヘッドコーチは「昨年は日産ディフェンスのブリッツにやられた。今回はブリッツを止めようとプランが実行でき、たまたまTDに結びついた。オフェンスはファンブルやインターセプトはあったが、ちゃんとプレーがでていた。ディフェンスも進まれたが、粘り強く我慢していた。これからの試合(クラブハスキーズ戦10/20。学生援護会戦11/4)で、できるだけ少しづつ上積みして強くなっていきたい」と今後の成長に話が及んだ。
「まだまだタックルミスとか細かいところでディフェンスには課題がある。オフェンスもランプレーをコンスタントに出せるようしていきたい」と付け加える。
一方の日産の田中監督は「この得点差がチームの実力差を表している。課題としているところをきっちりできるか、が出来ているチーム。ひとつのミスが命取りになると常々いっているのに。ファンブルなど根本的なミスは、残り試合(クラブダイノス戦10/21。富士通戦11/7)で払拭していきたい。立て直していかないとね」とFINAL6出場に向けて反省を忘れない。
だがこの試合でも130ヤード、1TDをランで獲得した新人RB望月の話に及ぶと「望月にはRBとKを兼任させ、重い負担をかけている。彼は前向きに考えてくれる選手。彼だけではなく、今年の新人は活躍してくれている選手が多い」と手放しで評価していた。
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