選手、チアとも、よりシンプルでタイトになったユニフォームが印象的な松下電工インパルスと、こちらもユニフォームをフルモデルチェンジし、デンバーブロンコスを彷彿させるイワタニサイドワインダーズが対戦した。
毎年、シーズンはじめの立ちあがりが悪い松下電工。イワタニの森下監督も「松下電工のエンジンがかかるまでに、先制点を奪うことが出来れば・・・」と唯一のつけ込むチャンスを分析していた。
しかし、肝心の自軍オフェンス陣が不発。2シリーズ連続の4thダウンパントであっさりとオフェンスを終える。
反対に第1Q中盤、松下電工が自陣31ヤードからのオフェンスでRB安藤や小林のラン、そして最後はQB高橋(幸)からのパスを受け取ったWR古本が、キャッチしてから48ヤードを走りぬけTDし、先制点を奪った。
松下電工は次のシリーズでも自陣38ヤードからロングドライブ。短いランを交えながら、高橋(幸)がTE門脇にミドルパスを決めてゴール前7ヤードまで迫り、最後はWR塚崎へパスが決まりTD、14−0とリードを広げた。
後半に入ってからも松下電工ペースで試合が進む。QBもエース高橋(公)が交代出場し、オフェンスがリズムに乗り出した。
ファーストシリーズでは、反則で罰退し、FGも失敗に終わったが、2シリーズ目ではQB高橋(公)自らのランと、WR古本へのパスなどでゴール前6ヤードまで攻めこみ、最後はK太田が25ヤードのFGを決めて追加点を挙げた。
松下電工は、試合終了間際にも自陣4ヤードからロングドライブ。高橋(公)が得意とする2ミニッツオフェンスとも絡んでリズムよく攻め、最後はWR下川へパスを決めてTD、24−0とした。
対するイワタニは、オフェンスでは全くいいところなし。QB松本もほとんどパスが決められずバランスのよいオフェンスを展開することが出来なかった。
RB川田が松下電工の強力なディフェンスラインを幾度となく突破し45ヤードを走ることが出来たのが今後の明るい材料だ。また第4Qに入ってから出場したベテランパッサーQB大橋もパスを要所で決め、健在ぶりをアピールした。
松下電工の村上監督は「敵陣に攻め込みながら3回TDを奪うチャンスを逃しているのが、昨年の東京スーパーボウルとまったく同じ、全然変われてない。体力的な差も、昨年ほどは他チームと変わりはないと思うし、今後もこんな試合展開を覚悟しておかないといけませんね」と辛口のコメントだ。
一方の森下監督は「実力が上と思われるチームとの対戦ではどれだけ開き直ってプレーできるかが一番のポイント。今日は我々も開き直るのが少し遅めでした。これを次回に活かしたいと思います」と反省しきりだった。
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