初戦、勝利は収めたものの内容がいまいちだったアサヒ飲料チャレンジャーズと、試合内容はよかったものの逆転負けしたファイニーズフットボールクラブが対戦した。
ディフェンスがなんとか踏ん張ってワンチャンスをものにしたいファイニーズ。しかし立ちあがり早々、オフェンスがその踏ん張りをこわしてしまった。
自陣31ヤードからの3rdダウン7。QB木下の投じたパスはアサヒ飲料のDB大島にインターセプ
トされてしまう。そのゴール前38ヤードからのシリーズをQB桂とRB中島(友)のランで前進され、最後はRB瀬畑が右オープンを走りぬけTD。先制点を許してしまう。
その後は両チームともQBがボールをファンブルするなどミスも出たが、互いに決め手を欠き、攻めきれない。
前半終了間際に、アサヒ飲料が自陣37ヤードからのオフェンスで堀口のランと桂からWR佐々木、TE高橋、そしてWR梅田へパスが決まりゴール前3ヤード。 最後は再びRB瀬畑が右オープンを走りぬけTD。前半をかろうじて14点差で折り返した。
後半に入ってからは両チームともボールコントロールには成功するものの、ディフェンスの踏ん張りでTDを奪えるところまで進むことができない。
試合が動いたのは第4Qに入ってからだった。アサヒ飲料が自陣26ヤードからパスをテンポ良く決め、ゴール前26ヤードまで攻めこみ、最後はK田中が37ヤードのFGを決め17−0とリードを広げた。
またアサヒ飲料は次のシリーズで、QB新生が登場。
いきなりWR桃澤に55ヤードのロングパスをヒットさせ、一気にゴール前に攻め込み、最後はRB瀬畑がこの日3本目のTDでリードをさらに広げた。
ファイニーズもその直後、交代出場のQBを荒木がWR吉村への絶妙のパスを次々に決め、ゴール前23ヤードまで攻めこんだが、時すでに遅し。
結局、得点を奪うことができないまま試合を終えた。
アサヒ飲料の藤田ヘッドコーチは「向こうのミスに助けてもらった。オフェンスも前の試合よりはよかったが、内容がどうだったかが気になります。瀬畑も前よりはいい走りだったけど、こちらも今日が偶然だったなんてことがないことを祈ります」と依然調子に乗りきれていないチームに厳しい表情だ。
そのRB瀬畑は「おいしいところばかりいただきました。自分の走りはまだ守備が見えていないので判断が遅いです。(先輩RBの)多聞さんの走りをまねすることはできないので、ブロックをうまく使ってズラしながら走りたいと思います」と結果を残せたものの、自己採点は厳しい。
一方のファイニーズ・村田ヘッドコーチは「完全に自滅です。あまりにプレー間違いが多い。普段はあまり怒らないんですが、さすがに今日はサイドラインでずっとブツブツ言ってしまいました」と、ふがいない結果に唇を噛みしめた。
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