前節に強豪アサヒビールを撃破し、FINAL6進出に望みをつないだオンワードスカイラークス(ON−SKY)と、今季初勝利を目指すレナウンローバーズの対戦は、攻守ともに最後まで手を緩めなかったON−SKYがレナウンを69−0と圧倒し、3勝1敗(勝ち点6)とした。
ON−SKYはスターティングQBに富澤を起用。
初戦のシーガルズ戦での負傷退場以来のカムバックだが、そんなブランクを感じさせないパッシングでレナウンディフェンスにプレッシャーをかける。
ON−SKYは、これまでの試合のラン主体の立ち上がりから一転して、パス偏重のオフェンスを展開。
最初のシリーズこそFG失敗で得点に至らなかったが、次のシリーズでWR浦、神へのパスで1stダウンを重ねて、ゴール前2ヤードまで前進。最後はRB加畑へのプレーアクションパスであっさりと7点を先制。
さらに第1Q10分過ぎにもON−SKYは、WR神へのロングパスで敵陣18ヤードまで前進し、エンドゾーンでフリーになったWR福田(奨)へパスを通しTD、14−0とリードする。
第2Qに入ってもK福田(将)のFG、WR浦、井本へのTDパスで17点を追加。31−0となり前半で勝敗が決してしまった。
一方のレナウンオフェンスは、QBスローンのパスを警戒するON−SKYディフェンスを逆手に取ってRB池田、新間を多用するが、効果的なゲインが得られずにパントを繰り返す苦しい展開。
ディフェンスも、DB陣がON−SKYのWR陣に翻弄されて、ロングゲインを度々許してしまう。
後半になっても試合は終始ON−SKYペースで進む。
オフェンスはQB富澤からQB小島へスイッチ。アサヒビール戦では自らのランで勝利の立役者となったQB小島だが、この日はパスで成功率80%、3TDと、丁寧かつ大胆なクォーターバッキングを披露。前節の活躍が大きな自信につながっているようだ。
一方のディフェンスも、レナウンオフェンスを1stダウン更新4回、トータル79ヤードの喪失に抑え、おまけに3インターセプト、2ファンブルリカバーで5ターンオーバーを奪取して完封。
前節の勢いをそのまま持続したON−SKYのいい所ばかりが、目立ったゲームだった。
「立ち上がりの悪さ、FGの失敗など反省点はまだたくさんある」と大勝にもON−SKY野田監督に笑顔はない。
しかし、「アサヒビール戦での勝利でチームの雰囲気が良くなり、選手個々の意識にも変化が生まれている」と試合を重ねていく毎に強くなっているチームに手ごたえを感じているようだ。
一方のレナウンは、元気なくこれで4連敗。うち3試合は完封負けでオフェンスの得点力不足は深刻。今季初勝利に向けて次節のハスキーズ戦ではオフェンスの建て直しが急務である。
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