ここまでともに白星なしのレナウンローバーズとクラブハスキーズの対戦は、レナウンが後半見事な逆転劇を見せて今シーズン初勝利を飾った。
ハスキーズは、2年連続で勝ち星をあげることが出来ず、入替戦に出場する。
試合はハスキーズの鮮やかな先制で始まった。
自陣4ヤードからファーストシリーズ。ランプレーを主体にボールを進めて、ダウンを更新したあとの3rdダウン3。
RB小柳がピッチを受けてから上手く縦に駆け上がり、ディフェンスをそのまま振り切ってTD。TFPのキックは失敗したが、6−0と幸先の良いスタートをきった。
レナウンは、RB池田のランを中心にボールコントロールを目指すものの、ハスキーズディフェンスに阻まれ、思うようにオフェンスを進めることができない。
逆にQBスローンのパスが、自陣12ヤードでインターセプトされてピンチを招いてしまう。
しかしディフェンスが踏ん張り、ハスキーズオフェンスをストップ。やむなくハスキーズは、FGを狙うものの、失敗してリードは依然6点差のまま。
レナウンはリズムを代えるために、QBに関を投入。ところが2プレー目にファンブルが出て、ハスキーズに自陣32ヤードでリカバーされてしまう。
このチャンスにハスキーズは、K鎧塚が落ち着いてFGを決め、前半は9−0と、ハスキーズ優勢で終了した。
後半に入っても、ハスキーズの勢いは止まらない。レナウンQB関のパスをインターセプトして、敵陣18ヤードで攻撃権を手に入れた。
ここでTDをあげれば、試合の流れは大きくハスキーズに傾いていたことだろう。だがハスキーズはダウンを更新するどころか、FGもはずしてしまう。
度重なるピンチにも関わらず、ディフェンスが集中力を切ることなく踏ん張ったレナウン。モメンタムが移ったのはこの直後だった。
QBスローンのキープ、ハスキーズの反則などでボール進め、敵陣48ヤードからの1stダウン。ショットガンフォーメーションから、右に流れながらQBスローンがロングパス。
これをWR崎谷がDBと競り合いながらナイスキャッチ。そのままエンドゾーンまで走りきって待望のTDをあげた。
これで勢いに乗ったレナウンは、ディフェンスがことごとくハスキーズオフェンスをストップ。終始有利なフィールドポジションを維持し続ける。
これにオフェンスも答えた。4Q中盤、ハスキーズ陣33ヤードからのドライブ。RB池田の負傷退場を埋めたRB木間が、力強い走りを見せてダウンを1回更新すると、最後もRB木間が17ヤードを走ってTD。
2点コンバージョンは失敗したが13−9と、この試合初めてリードを奪った。
ハスキーズも、QB長島のパスで再逆転を狙ったが、レナウン陣30ヤードからの4thダウンのパスを失敗して万事休す。
試合終了後、レナウンのハドルの中は歓喜の声がいつまでも終わることなく続いていた。それは長く苦しかったシーズンの最後に勝ち取った勝利の大きさを象徴していた。
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