X League
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解説記事
富士通フロンティアーズ VS LIONS
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
富士通フロンティアーズ 7 14 3 7 31
LIONS 0 10 0 0 10

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RB森本が大車輪。LIONSの壁を破る!
 鹿島ディアーズとともに、勝ち点4で首位を走る富士通フロンティアーズと、前節は注目の鹿島戦で予想外の大敗を喫したものの、その巻き返しを図るLIONSの一戦は、日中汗ばむような快晴の等々力硬式野球場で行われた。
 ゲームは、終始得意のランプレーでボールを支配した富士通が31−10で快勝。全勝で勝ち点を6に伸ばした。

 最終節の鹿島戦まではひとつも落としたくない富士通。そのためにも強力ディフェンスを誇るLIONSとの一戦は、中盤の大きな山場となる。
 特にLIONSディフェンスの“ハート&ソウル”主将DL西村の動きを封じることが、富士通オフェンスの鍵とされていた。

 富士通は猛烈果敢なチャージを得意とする「西村対策」として、ノーマルなドロップバックのパスを極力避け、25秒計を目一杯に使い徹底したランプレーを展開。
 ダブルチーム、トラップ、クラック等の多彩なブロッキングや、反応の速さを逆手に取ったリバースフェイクなどを効果的に交えて、DL西村をアイソレート(孤立)させ、プレーに参加させない戦術に徹したことが功を奏した。
 富士通の総プレー数46に対して、35プレーがランという数字がそれを物語っている。

 「ランプレーが多かったので、特にブリッツを多用することはしなかった。それでも充分太刀打ち出来ると思った。やられた気がしない」とDL西村は肩を落としたが、それこそが本来のLIONSのディフェンスをさせない、という富士通の術中にハマった格好となった。

 さらにDL西村はこう続ける。
 「去年とは違い、今年は皆ウチを研究してきている。それを上回るためにはもっと個々のレベルを上げないといけない」。昨年、一世を風靡した“超前強調型ディフェンス”も、今季は思うような威力を発揮しきれていない背景には、前節の鹿島オフェンスもそうであったように、Xリーグ上位チームの準備周到さ、エクスキューションレベルの高さが伺える。

 富士通は、第1QにQB中澤からWR水口への34ヤードロングパスで先制。
 続いて、この日は173ヤードを走り、3年連続リーディングラッシャーも見えてきたRB森本が53ヤード独走TDを決めると、さらにQB木之下からTE嶋への3ヤードTDパスで、前半を21−10とリードし、モメンタムを掴む。
 後半に入っても、K長谷のFGや、RB森本の駄目押しとなる20ヤードTDランで勝負を決めた。

 一方LIONSは、RB遠藤が小気味良いランでゲインを奪うものの、決め手に欠くゲームとなった。
 K沖のFGと、前半終了間際にQB木目田からWR村田へのTDパスを返したが、1つのシリーズで5回連続のペナルティを犯したり、勝負どころで2つのターンオーバーを許すなど、最後までリズムに乗りきれなかった。

 富士通は次節(10月21日・東京ドーム)に、IBMBigBlueとの“IT業界バトル”を控えているが、このゲームに勝つと最終節を待たずに3年連続FINAL6進出が決定する。
 一方のLIONSは、優勝戦線から1歩後退したが、10月22日のクラブダイノス近鉄戦に勝って、最終節のIBM戦に望みをつなぎたいところだ。




 
 
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