チーム創設以来初の3勝目を目指すLIONSと、新鋭IBMBigBlueの対戦。
勝利チームが、単独3位となるに相応しいシーソーゲームとなったこの試合、攻守のつなぎ目となるキッキングの成否が勝敗の分岐点となった。
先制したのはIBM。LIONSのファンブルで得たオフェンスでRB石川のラン、QB岡村からWR安田へのパスでゴール前まで前進、4thダウンインチのギャンブルでQB岡村のスニークでTD、6点を先制する(TFP失敗)。
LIONSもすかさず反撃。ノーハドルオフェンスでQB木目田からTE増田、WR田中へのパスでファーストダウンを重ね、最後はRB遠藤が相手のタックルをふりほどいて、右オープンを走り切り10ヤードのTDラン、TFPも成功して7−6と逆転、試合開始早々から乱戦模様を呈する。
IBMは直後のシリーズでも、RB児玉のロングゲインを足がかりに、QB岡村からWR天谷へのピンポイントのTDパスがヒット。
僅か3プレー、所要時間1分18秒の速攻でまたもやリードを奪い、追いつ追われつの好ゲームとなった。
この後、両チームのディフェンスが踏ん張り、序盤の点の取り合いから一転して、膠着状態に陥るかに思われた展開を打破したのが、LIONSのキッキングチームだった。
第2Q7分過ぎ、パントをキャッチしたLIONSのPR大西(純)が相手のタックルを巧みにかわして独走、55ヤードのパントリターンTD。
2ポイントコンバージョンも成功し、15−12とリードを奪う。
しかし、この日のIBMオフェンスはしぶとい。QB岡村がWR安田に豪快なロングパスを通してTD、19−15とIBMが4点をリードする。
LIONSにとっては、自慢のディフェンスが踏ん張りきれずに、再三逆転を許す嫌な試合展開で、前半を終了する。
後半に入るとLIONSディフェンスが奮起。
DL西村、LB中谷の京大OBコンビが、IBMQB岡村に激しいプレッシャーをかけ、追加点を与えずオフェンスの反撃を待つ。
オフェンスはTDには至らないものの、第3Q終了間際にK沖が42ヤードのFGを成功させ、IBMを1FGの射程圏内にとらえて第4Qに突入。
IBMオフェンスをノーゲインに抑えた4thダウン、またもやキッキングチームにビッグプレーが生まれる。
相手のパントをブロックし、こぼれたボールをLB名倉が拾い上げて13ヤードのリターンTD、モメンタムを一気に引き寄せる。
勢いにのったLIONSは、QB大西(謙)が落ち着いたクォーターバッキングで負傷退場したQB木目田の穴を埋めて着実に加点。
試合終了間際には、RB寺町の独走ランでだめ押しのTDをあげ、39−19で快勝。今季成績を、3勝2敗として単独3位が確定した。
一方のIBMオフェンスは、QB岡村のパスを武器に、LIONSを上回る367ヤードを獲得したが、シーズンを通して課題であったキッキングのミスが命取りとなり完敗。
X昇格1年目は、1勝3敗1分で日産スカイライナーズと星勘定で並び、リーグ戦全体の得失点差により5位でシーズンを終えることとなった。
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