日産スカイライナーズとクラブダイノス近鉄の最終戦は、35−12で日産が今季初勝利。この結果5戦全敗のダイノス近鉄の入替戦出場が決まった。
日産は快調な滑り出しで、QB岡本のオプションキープ、RB望月のダイブプレーなどで、敵陣深くまで大きく前進。FGのチャンスを迎えるがキックは左にそれて先制に失敗。
その後、両チームとも一進一退が続く。
2Qに日産は、QB岡本から交代したQB藤澤が、オプションキープから67ヤードをエンドゾーンまで走り切るが、味方の反則で無効。またも得点をあげられない。
しかし、直後にディフェンスが日産に得点チャンスをもたらす。
LB山本が、ダイノス近鉄QB奥のパスをインターセプト。敵陣8ヤードで得たビッグチャンスに、日産はQB藤澤の走力にかけて3回続けてキープ。7分53秒ついに先制TDをあげた。
前半は、このまま7−0で終了した。
後半ダイノス近鉄は、ディフェンスのビッグプレーで追いかける。
再びQBを岡本に戻した日産は、最初のプレーでRB長谷川がファンブル。このボールをダイノス近鉄DL小林が拾って、41ヤードのリターンTD。TFPのプレーは失敗するが、6−7と1点差とした。
がぜん勢いづいたダイノス近鉄ディフェンス。フロント陣が、日産のオプションをノーゲインにおさえるプレーを連発。ダイノス近鉄に流れが傾きかける。
日産オフェンスは、ここでプレーの組み立てを大幅に変え、RB望月の中央を突くダイブプレーを立て続けに選択。
このプレーコールがあたった。ダイノス近鉄に傾きかけたモメンタムを取り返すと、RB望月が3Q9分23秒と、4Qの0分30秒にTDをあげて、21−6とダイノスを突き放した。
追いすがりたいダイノス近鉄。QB奥のパスが5連続成功。WR前田への43ヤードパスを足がかりに敵陣10ヤードまで進んだ。
ところがTDをねらったパスは、日産LB近藤にインターセプトされてしまう。
しかし、ダイノス近鉄サイドの誰もががっくりきた直後、またしてもディフェンス陣がやってくれた。
日産のファンブルを誘って、ダイノス近鉄DB川崎がリターンTD(TFPのプレーは失敗)。12−21として、まだまだダイノス近鉄も追いすがる。
ダイノス近鉄ディフェンスは、すぐに日産のオフェンスを断ち、味方のオフェンスに望みをつなぐ。だがここで、QB奥はLB近藤に再びインターセプトを喫してしまう。
これでディフェンス陣も力つきてしまったのか、再びオプションを軸にすえた日産オフェンスにゲインを許し、最後はQB岡本に2人、3人とタックルを振り切られて、4Q8分39秒にだめ押しの31ヤードTDランを決められる。
終了間際にもTDをあげた日産。終わってみれば、ランで399ヤードを稼ぎ、35−12とダイノス近鉄を圧倒した。
試合後日産の田中監督は、新旧交代期を迎えた今季「若手とベテランのコンビネーションが取れなかった」ことを、苦しいリーグ戦に終わった原因としてあげた一方で、「秋の5試合が、来春はいきてくるはず」と、これまで苦しい経験をしたことのなかった若手が、このリーグ戦を糧に成長してくれることを期待して、今季を総括した。
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