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解説記事
富士通フロンティアーズ VS オンワードスカイラークス
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
富士通フロンティアーズ 3 7 0 10 20
オンワードスカイラークス 3 7 7 0 17

残り0秒の決勝FG!フロンティアーズが西宮へ
 11月17日、横浜スタジアムで行なわれた富士通フロンティアーズとオンワードスカイラークスの試合は、FINAL6史上まれに見る死闘となり、残り時間0秒で勝敗が決する劇的な幕切れとなった。

 この日のON−SKYオフェンスは毎プレーハドルを組み、時間を目一杯使ったボールコントロールを試みる。
 対する富士通は立ち上がり、気負いからか反則やミスが続発して空回りが目立ち、ON−SKYのペースで試合は進む。

 3−3のタイスコアーで迎えた第1Q終盤から第2Qにかけ、ON−SKYはRB鎌田、加畑のランプレーで辛抱強くゲインを重ね、富士通ディフェンスの反則にも助けられてゴール前10ヤード。
 その3rdダウン、QB富澤からのパスをWR渡部が体を反転させてナイスキャッチ。10−3とON−SKYがリードを奪う。
RB森本のTD (C)Kinzo Takaba  ON−SKYはオフェンスの頑張りに、ディフェンスも応える。
 富士通オフェンスの生命線であるRB森本のランを徹底マーク。パスに対してもDL矢部、早崎がQB中澤に猛然とプレッシャーをかけ、第2Q中盤までは一度もファーストダウンを与えない完璧の内容。

 しかし、富士通オフェンスはQB中澤がRB松崎へのパスを成功させ、初のファーストダウンを獲得。
 主将SB高橋が闘志あふれるランアフターキャッチで大きくゲインし、最後はRB森本が1ヤードを飛び込みTD、同点とする。
 お互いの維持とプライドが激しくぶつかり合う熱戦は、10−10と互いに一歩も譲らぬまま、後半に突入する。

 均衡を破ったのはまたもやON−SKYだった。
 この日好調のRB加畑を多用してファーストダウンを重ね、QB小島からTE武井へのプレーアクションパスでTD。17−10とリードを奪う。

 富士通も必死の反撃に出る。エンドゾーンでフリーになっていた主将SB高橋にTDパスが成功したかに思われたが、QB木之下がスローの前にサイドラインを割っており無効。FGもブロックされ、ON−SKYが7点リードでいよいよ第4Qへ。
QB中澤 (C)Kinzo Takaba  第4Q中盤、前半の不調から立ち直ったQB中澤が確実にパスを通して同点のチャンス。
 QB中澤が左サイドから入ってきたWR水口へドンピシャリのパスを通してTD。17−17と、試合をふり出しに戻す。

 モメンタムを完全につかんだ富士通は、続くON−SKYのオフェンスをパントに追いやり、2分13秒を残して運命の2ミニッツオフェンス。
 自陣23ヤードからQB中澤がWR佐藤(光)、小島へのサイドライン際へのパスを有効に使い、時間を止めながらON−SKY陣内へ侵入して、残り時間は2秒。43ヤードのFGトライ。

 富士通のサイドラインでは選手全員が手をつないでFG成功を祈り、観客席からは「GO!GO!FRONTIERS!」と大歓声が沸きあがる。

 歓声と悲鳴が最高潮に達した瞬間、キックされたボールは鮮やかな放物線を描き、ゴールポストの間に吸い込まれていった。

 そしてゲームオーバー。富士通の選手達が誰となくフィールドになだれこんで、もみくちゃに喜びをあらわにし、K長谷を祝福する。
 ファイナルスコア20−17で富士通がON−SKYを下し、2年ぶりのFINAL6準決勝への進出を決めた。

 11月30日。富士通は初の東京スーパーボウルをかけ、阪急西宮スタジアムでWESTチャンピオンの松下電工インパルスと対戦する。
 奥監督は「2年前の松下電工戦はQBが全員負傷してまともにフットボールをさせてもらえなかったが、今年は怪我人も少なく前回とは状況が違う」と、満を持しての雪辱戦へ闘志をみなぎらせていた。


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