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解説記事
鹿島ディアーズ VS オール三菱ライオンズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
鹿島ディアーズ 7 14 7 14 42
オール三菱ライオンズ 0 0 0 0 0

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鹿島圧倒!オール三菱を寄せつけず3連勝!
 
 自分達のスタイルを貫き、攻守ともに圧倒する試合運びを見せつけた鹿島ディアーズ。昨年度の敗戦の屈辱を晴らしたかったオール三菱ライオンズは、大量失点、完封負けと、皮肉にも昨年度と同様、鹿島の後塵を拝すこととなってしまった。

 鹿島のキックオフより試合開始。オール三菱、鹿島の1stシリーズはお互い硬さがあったのか、それとも様子伺いだったのか、ともにパントに終わる。 

 オール三菱はショットガン体型から、QB木目田からWR田中へのパス、ワンバックのRB遠藤を引き連れてのオプション、そしてQB木目田自らのQBキープといったプレーを軸に、オフェンスを展開しようと、鹿島ディフェンスの様子を伺っていた。

 一方の鹿島は、戦前の予想どおりに、RB堀口、池場をはじめとしたRB陣のラン、ベテランQB鈴木からWR板井、松永、東畠へのパスなど、ディフェンスに的を絞らせない文字通りの「バランスアタック」をどう体現しようかと模索していた。

 均衡を破ったのは鹿島オフェンスだった。
 2ndシリーズ最初のプレー。鹿島の得意とするゾーンプレーを止めようとしたのか、若干フロントに前がかりとなったオール三菱ディフェンス陣の心理をたくみに読んだかのように、ゾーンフェイクからWR松永へ46ヤードのパス。
 これで流れをつかんだ鹿島はゾーンプレーからオフェンスを組み立てるようになり、最後はTE八百板へのフェイクパスでTD。

 なかなか活路を見出せないオール三菱を尻目に、鹿島は得点を重ねていく。
 第2QにはWR板井へ、WR東畠へとTDパスが次々とQB鈴木より放たれる。21−0で前半を折り返した。

 後半になっても鹿島オフェンスの猛攻は止まらない。
 第3QにはRB堀口、第4QにはRB曽根、そしてQB鈴木の後を受けたQB仲田からWR志田へのTDパスと、終わってみれば攻撃全体で511ヤード獲得、42点という大量得点を挙げた。

 「今日はラインが良かった」と鹿島の森ヘッドコーチが評したように、OL奥田、新人のOL井澤(日体大)といったOLユニットがゾーンブロックに、パスプロテクションにと、抜群の安定感を見せていた。
 時に、オール三菱主将DL西村に圧倒される場面も見られたが、バックフィールド陣に活躍の場を十分に与えていた。

 「相手がどこであろうと、これからも自分達の持っているもので勝負する」という森ヘッドの言葉に、選手たちへの信頼感、今季への自信が見える。この勢いで次節の五洋建設パイレーツ戦に勝利し、まずはFINAL6出場を決めたいところであろう。

 オール三菱は、3Q途中にQBを佐藤にスイッチしてみるなど試行錯誤をしてみたものの、寄りが速く、集中していた鹿島ディフェンスの牙城をついに破ることは出来なかった。
 ディフェンスも多彩な鹿島オフェンスになす術がなかった。攻守ともに反省は多々出たであろうが、これがチームの目の色が変わる「きっかけ」となれば、この敗戦は大きな教訓となるだろう。
 建て直しに期待したい。




 
 
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