試合開始早々に先手をとったのはON−SKY。OLが安定したプロテクションを見せると、QB冨澤がパスを連続で成功させ、敵陣18ヤードまで迫る。
TDこそ奪えなかったものの、FGで3点を先制すると、続く立命大のオフェンスに対しては、DL矢部、早崎、才丸らが強力なラッシュを見せ、ダウン更新を許さない。
このままON−SKYペースで試合は進むのかと思われたが、ここからスピード、クイックネスなど個人の身体能力で優る立命大が地力を見せる。
スピード溢れるラッシュ、寄りの早いパスカバーを見せ、強力なON−SKYオフェンスをあっさりパントに追い込むと、PR古川が敵陣46ヤードまでのリターンを見せる。
続く立命大のオフェンスでは、ON−SKYのDB和知がパスをインターセプトしたかに思われたが、自軍の選手の反則で取り消しとなると、続く3rdダウンのプレーで、立命大QB高田からロングパスを投げられたWR河瀬にON−SKYのDBミッチェルが、痛恨のパスインターフェア。初のダウン更新を許してしまう。
ここでモメンタムが立命大に傾いた。QB高田が自らの快足ランプレーを交えたテンポのいいオフェンスで、ゴール前へと攻め込む。
ゴール前16ヤード、2ndダウン13。QB高田自身が、11月頃にミシガン大のゲームビデオを見て考えたというスペシャルプレー「アイアンマウス(鉄男ネズミ)」。
ダブルカウンターフェイクでボールを隠し持ったQBがボールキャリーになるため、読まれた場合の危険度が高く、ライスボウルまで封印していたというスペシャルプレーがここで登場。
完全に“虚”をつかれた格好のON−SKYディフェンス陣の間を走り抜け、QB高田がTDラン。このプレーで逆転に成功するとともに、ON−SKYディフェンス陣に混乱を与え、試合のモメンタムを確実に捉えた。
こうなると流れは、圧倒的に立命大へ。DB福島がインターセプトを奪うと、続くオフェンスでは、QB高田から、関西学生リーグでも数々の強豪校を沈めてきたホットライン、WR冷水への59ヤードロングボムが炸裂。14−3とON−SKYを一気に突き放す。
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