前節の阪急戦は、先発QB高橋(幸)の不調で苦戦を強いられた松下電工インパルスと、この日試合前の入場セレモニーで、森下監督が先頭を切って走り選手に気合を入れたイワタニサイドワインダーズが対戦した。
この日も松下電工の先発QBは高橋(幸)。
立ち上がりからRB荒木への短いパスを着実に決める。RB小林や樫野のランで前進するものの、攻守で活躍するTE山中のスタートタイミングが合わず反則を繰り返し、得点することができない。
しかし次のシリーズ、相手パントのミスで敵陣28ヤードからの攻撃権を得ると、WR山本へのパス、RB小林のランで前進。次のプレーでRB粳田がエンドゾーンを走り抜けるが、ホールディングの反則で罰退。
ここで気落ちするかと思われたが、RB石野が右のオープンを走りゴール前8ヤードまで迫ると、今度はWR下川へのパスが決まりTD。先制点を奪った。
ディフェンス陣が冴える松下電工は、QBサックなどでイワタニオフェンスを封じ込める。また相手パントも激しいラッシュでP仙波をタックルすると、敵陣28ヤードからの攻撃権を得る。
ここでまずTE門脇へのパスが決まりゴール前10ヤード。しかしその後はパスの失敗や、交代違反などで前に進むことができず、結局K太田の27ヤードFGで3点を追加した。
何とかドライブで得点を奪いたい松下電工は、次のシリーズで自陣38ヤードからオフェンスを開始。WR下川へのパス、RB粳田のラン、WR塚崎へのパスでゴール前19ヤードまで前進した。
ここからWR下川へ2プレー連続でパスを決めると、最後はRB小林がオフタックルを走りぬけTD、17−0で前半を折り返した。
後半に入って松下電工はQB高橋(公)にスイッチ。
しかしWRとのタイミングが合わなかったり、投じたパスをインターセプトされるなど調子が乗らない。
一方のイワタニもQB松本がTE武田にパスを決めるなどして前進するが、残り1ヤードを松下電工の強力ディフェンスに止められてしまう。
そのディフェンス陣の作ったリズムに乗った松下電工オフェンスは、自陣34ヤードからRB樫野、粳田のランや相手の反則、そしてWR野口へのパスでゴール前まで前進すると、RB粳田のランでTDを奪い、24−0とリードを広げた。
続くシリーズもTDにつなげ、終了間際にもFGを決め、終わってみれば毎Q得点の34−0の快勝となった松下電工。
村上監督は「高橋(幸)はよくやりました。つまらないミスでチャンスを逃さなければもう少しイケるのですが。後半はほとんど前に進んでいないのです。でも17点取れましたね(笑)。守備のおかげですわ」と苦笑い。
次節は今季好調のアズワン戦。「攻撃は相手うんぬんより自分たちをまずなんとかせぇという段階ですね」と、なかなか調子の乗り切らないオフェンスに渋い表情だ。
一方、イワタニの森下監督は「手も足も出させてもらえなかった。完敗です。電工さんもいいところで反則をしてくれたんですが、そのチャンスをつかみきれなかったですね」と話し、残り2試合を「サバイバルマッチでの出直し」と誓いも新たにした。
|