ここまで3連勝の松下電工インパルスと、2勝1敗でFINAL6出場の可能性を残すアズワンブラックイーグルスが対戦。
試合は、QB夏目を軸にオフェンス好調のアズワンが先制、2度の逆転と攻め続け、松下電工がさらに再逆転という、激しいシーソーゲームとなった。
開始早々のアズワン、最初のシリーズ。QB夏目からピッチを受けたRB丹野がいきなり65ヤード独走のロングゲイン。
ゴール前4ヤードとすると、RB長谷が左オープンを駆け抜けてTD。アズワンが先制する。
松下電工の先発はQB高橋(幸)。自陣36ヤードからのオフェンスを、RB樫野、WR山本らへのパスでダウン更新。ゴール前10ヤードとするが、TDには至らずK太田のFGで、3−7とする。
第2Qの松下電工。自陣5ヤードからのシリーズ。QB高橋(幸)からWR山本、下川へのロングパスを成功させ、一気に敵陣へ。
QB高橋(幸)自らのキーププレーなどで、やはりゴール前10ヤードと攻め込むが、ここもTDには至らずFG止まり。
6−7とアズワンに1点リードを奪われたまま、前半を終了する。
松下電工、後半最初のオフェンスシリーズ。 自陣25ヤードから、RB粳田のラン、QB高橋(幸)からWR丸山へのパスなどで敵陣に攻め入ったところで、RB石野が相手ディフェンスをかわして、ゴール前1ヤードまでロングゲイン。
ここはRB小林が走り込んでTD。13−7と松下電工が逆転に成功。しかしここから激しい点の取り合いが始まった。
続くアズワン、自陣22ヤードからのオフェンス。「ディフェンスがアジャストミスして慌てていた」(松下電工・村上監督)と、松下電工ディフェンスの壁をすり抜けて、RB山本が43ヤードのロングゲイン。
さらにゴール前33ヤードからQB夏目のピッチを受けたRB長谷が、WR竹田の好ブロックにも支えられてTDラン。アズワンが14−13と逆転する。
松下電工はここでQB高橋(公)にスイッチ。
QB高橋(公)は、交代直後こそ敵陣での4thダウンギャンブル失敗で終えるが、Qタイムを挟んだ続くシリーズ、自陣41ヤードからの最初のプレーで、パスの構えからスクランブル発進。
これが51ヤード独走のTDとなり、20−14と松下電工が再逆転する。
食い下がるアズワン。QB夏目が自陣15ヤードからドライブ開始。
QB夏目からWR藤縄へのパス、RB丹野、朴木らのラン、相手のパスインターフェアの反則などにも助けられて、ゴール前12ヤードまで陣地を進める。
最後は、QB夏目からWR竹田へTDハスが決まり、21−20。アズワンが再び試合の主導権を奪い返す。
残り時間3分50秒。QB高橋(公)が久々に真価を発揮する。
まずWR丸山へのパスで50ヤード付近まで進めると、サイドライン際を全力で走るWR下川へピンポイントのロングパス。これをWR下川が飛びついてキャッチし、一気にゴール前15ヤードへ。
ここから時間をたっぷりと使って、残り時間56秒でK太田のFGを成功させ、24−21と再々逆転。
最後のアズワンオフェンスを、DB富田がインターセプトに仕留め、試合に決着をつけた。
「ディフェンスに故障者が多くて止まらなかった。しかし2回逆転されて、3回逆転できたのは大きい。オフェンスはそれなりになってきた」と、松下電工の村上監督。次節の大一番に向けては「基本的には今まで通り」と結んだ。
アズワンの義政監督は「“勝ち”へのこだわりが、強いチームとの差。こういうときにキチンと勝つことが今後の課題」と、強豪・松下電工をあと一歩まで追いつめた戦いぶりに、手応えを感じたようだ。
なおこの試合結果により、松下電工とアサヒ飲料のFINAL6出場が決定した。
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