XリーグCENTRAL第2節の最初は、昨年の覇者オンワードスカイラークス(ON−SKY)と日産スカイライナーズの一戦。
日産は、初戦でクラブハスキーズ戦を快勝し、過去にも上位チームからの金星をあげる「大物食い」のチームだけに期待がかかったが、結果は地力で上回るON−SKYの圧勝に終わった。
試合は終始、ON−SKYのペースであった。「前節(東京ガス戦)の反省が生かされて」と、ON−SKY野田監督が振り返るように、この日のON−SKYは高い集中力で、試合のペースをがっちりとその手に掴む。
試合開始早々、日産のオフェンスをパントに追い込むと、PR杉原が65ヤードのリターンTDをあげる。
「あいつなら何かやってくれる」。野田監督をはじめ、チームの期待を背負った新人ランナーの豪快なファーストプレーに、一気にわくON−SKYベンチ。
ON−SKYは先発QB冨澤の丁寧なクオーターバッキングで、試合をコントロール。RB杉澤を軸にすえて、ランプレーを中心に前進を図る。
最初の攻撃シリーズを5分35秒を使ったロングドライブで展開すると、最後はQB冨澤からWR小川へのパスが決まってTD。続く日産のオフェンスシリーズも、DB杉山らの活躍できっちりとパントに追い込むと、今度はWR浦への43ヤードのパスがヒットして、最後はRB杉澤のTDラン。
ディフェンス陣もキレのある動きで、日産のQB吉田(元)から放たれたパスをDBミッチェルがインターセプト。敵陣26ヤードからの攻撃権を得る。
ここですかさず、QB冨澤からWR小川へTDパスが決まって、27−0。大量得点を期待させる好調な滑り出しを見せた。
しかし、日産も必死に反撃のチャンスをうかがう。
今季より加入した日大出身の新人QB吉田(元)が、自らの足を使った得意のオプションキープで、突破口を見出すと敵陣45ヤードまで前進。
ベテランRB田辺が一気に45ヤードをゲインしてTDに結びつけ、前半を34−7で折り返す。
後半に入ってから、ON−SKYはQBを小島にスイッチするも、オフェンスの手を緩めることなく続々と追加点をあげてゆく。
パスプレー、ランプレーともにバランスよくオフェンスを展開して、気がつけば大量55点と得点の山を築いていた。
日産も後半に入って、RB望月のランプレー等で小刻みに前進するも、QB吉田(元)のTDランでの追加点を奪うにとどまった。
「OLのおかげでプレッシャーがほとんどなく、楽にパスを通すことができた」と、QB冨澤。
また、野田監督も「勝った時ほど厳しく反省しなければいけないという自覚が選手たちに生まれているのが何よりも成長している証拠。次節の富士通戦は初戦のつもりで、仕切りなおす」と、チームの成長に手ごたえを感じていた。
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