舞台を西武ドームに移しての第2節。先手を東京ガスクリエイターズに取られた富士通フロンティア−ズが、第2Qに3TDを奪い逆転。第4Qにも追加点をあげて、東京ガスを寄り切り、35−10で初勝利をあげた。
試合開始前に「早い時間に得点を取って、ゲームをコントロールしたい」と話していた富士通のカート・ローズヘッドコーチ。しかし「入り方はうまくいった」と、東京ガスの松田監督が言うように、東京ガスが試合を有利に進めた。
第1Q、ファーストシリーズで東京ガスはWR崎谷へのパス、RB片山、吉川のランで富士通陣内7ヤードまで攻め込む。そして3分43秒に、K一木が24ヤードFGを決めて先制。
これにあせったのか富士通オフェンスがなかなか進まない。32ヤードFGトライと絶好の同点機を迎えたが失敗に終わる。
第2Q。富士通ディフェンスラインが東京ガスオフェンスに猛ラッシュをかけて、パスプレーを粉砕する。
富士通は自陣37ヤードからオフェンスを開始。QB中澤からWR山本、ブレナンへのロングパスが通り、一気に敵陣12ヤードまで持ち込む。ここでRB飯嶋が左サイドを走り切りTD。7−3と逆転に成功する。
さらに富士通ディフェンスが激しいパスラッシュを浴びせ、東京ガスQB井川の投げたパスを、富士通DB三上が敵陣9ヤードでインターセプト。このチャンスを富士通オフェンスが生かし、再びRB飯嶋がダイブでTD。14−3と東京ガスを引き離す。
2Q11分11秒にも富士通は、DB今井のパスインターセプトから自陣20ヤードで攻撃権を獲得。エースRB森本のラン、WR高橋(睦)へのパスなどで敵陣25ヤードまで進み、最後はWR高橋(睦)が左サイドを19ヤード走り切ってTD。21−3で前半を終了する。
第3Qは両チームともミスが目立つ。
東京ガスは敵陣14ヤードまで攻めこみ反撃開始と思われたところで、痛恨のファンブルロスト。富士通もロングパスが決まって、TDかと思われた瞬間、東京ガスのタックル受けてファンブル。ともに追加点が奪えない。
そして第4Q。富士通はRB森本のランプレーでゲインを重ねてTD。6分56秒にもQB月野が6ヤードを走ってTD。35−3と大きくリードして試合をほぼ決定づける。
しかし粘る東京ガス。QB井川のパスアタックを中心にオフェンスを進め、RB吉川が15ヤードを走ってTD。10−35とする。その後も東京ガスは果敢にオフェンスを展開するが、タイムアップとなった。
富士通の嶋監督は「東京ガスのオフェンス力は高い。それだけに第1QをFG1本に抑え込めたのは予定どおり。しかしうちのオフェンスが悪かった。オフェンスの核であるランプレーがまだまだ。効果的なゲインができていない」と反省しきり。
次のオンワードスカイラークス戦(10月6日・東京ドーム)に話が及ぶと「昨年の対戦ではキッキングミスが敗因だっただけに、今日のようなミスは許されない。特にON−SKYはQB冨澤のパス、豊富なRB陣とオフェンスに穴がない。お互いに我慢くらべとなるだろう」と予想する。
FINAL6出場に向けてあとがない富士通。今日の勝利を糧にいよいよ次節はディフェンディングチャンピオンに挑む。
|