アサヒビールシルバースターが学生援護会ROCBULLに最終Qで逆転勝ち、FINAL6出場を決めた。アサにビールは4連勝、学生援護会は1勝3敗となった。
前半は両チームともに決め手を欠くオフェンス。
学生援護会はQB増田がパスでオフェンスを展開するが、エンドゾーンを陥れることができない。第1Q9分58秒に、K小山が43ヤードのFGを決めて先制する。
一方のアサヒビール。ダウン更新はするものの、得点をあげることができない。
第2Q4分49秒。アサヒビールの深堀ヘッドコーチが「あの不成功はしょうがない」という、同点のFGを失敗。
「アサヒビールのオフェンス、ディフェンスはスカウティング通りで来ていた」と学生援護会の松岡ヘッドコーチ。学生援護会ディフェンス陣が、アサヒビールオフェンスのランプレーをことごとく粉砕していく。
第3Qも両チームのディフェンスが踏ん張り、得点を許さない。
勝負は第4Q。3点を追うアサヒビールは、「調子があがってきている」(深堀ヘッドコーチ)QB金岡のパスワークが冴え、WR稲垣、TE黛へのパスでダウンを更新していく。
そして4分52秒。右サイドを走るWR稲垣にQB金岡が21ヤードのTDパスを決めて、7−3と試合を逆転する。
「わかっていたプレーだが、マンカバーができなかった」。試合後、松岡ヘッドコーチが悔やんだシーンだ。
その後、学生援護会オフェンスは「いいQB」と、深堀ヘッドコーチも評価するQB増田のパスで追いかけ、ゴール前10ヤードまで陣地を進める。
ここでアサヒビールディフェンス陣が踏ん張り、1ヤードもゲインを許さない。
学生援護会は4thダウンギャンブルを敢行するものの、QB増田のTDパスをアサヒビールディフェンス陣がカット。TDを阻止する。
次のアサヒビールのオフェンスを、学生援護会ディフェンスがパントに押さえ、攻撃権を自陣45ヤードで獲得する。
ここでもQB増田がパスでオフェンスをリズムよく進めたが、アサヒビールDB工藤が、試合残り時間1分7秒に値千金のインターセプトを奪い、7−3でアサヒビールが勝利を手にした。
「学生援護会はアグレッシブで強かった。うちのランプレーが全くダメで厳しい試合になってしまった。目標であるFINAL6出場は達成できたが、まだまだレベルアップしていかないと」と反省しきりのアサヒビール・深堀ヘッドコーチ。
一方、惜敗した学生援護会・松岡ヘッドコーチは「この試合まで3週間あり、準備は万全だった。選手たちは試合に集中してくれていいゲームができた。まずはアサヒビールとの点差を14点以下に押さえようという、目標は達成できた。また若手が伸びてきてくれたのが収穫」と健闘した選手達を称えた。
「ただこれまで負けて悔しいゲームが多すぎた。アサヒビールに勝ってFINAL6に出場して、アメリカに帰国したジョン・ポント前ヘッドコーチを招きたかった。次(オール三菱ライオンズ戦。11月7日、横浜スタジアム)は勝って来年につなげたい」と、決意を新たにしていた。
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