2004年Xリーグのリーグ戦最終日、EAST最終順位を賭けてのゲームデイ。
第1試合は、ともにディビジョン3位の可能性が残るオール三菱ライオンズと学生援護会ROCBULLの一戦。両チームともリーグ戦では僅差のゲームを戦い抜いてきただけに、上位進出をかけて激しいシーソーゲームが繰り広げられた。
ゲームはどちらも譲らぬ大接戦の末、ファイナルスコア16−16と、昨年に引き続き同一カード2年連続の引き分け。これによりオール三菱の勝ち点が4、学生援護会は勝ち点3。
最終順位は第2試合の結果もあわせて、オール三菱がディビジョン3位、学生援護会はディビジョン5位となった。
勝負の鍵を握っていたのは、両チームのキッキングゲームであった。
この日、学生援護会のFGトライは4本、TFPで2本、の計6回。オール三菱はFGトライで3本、TFPで1本の計4回。オール三菱はすべてのFGを成功させたが、学生援護会はわずか2回の成功に止まり、得点圏まで前進しながらも、好機を確実に得点へと結びつけることができなかった。
ゲームは学生援護会のオフェンスから。先発QB増田は、開始早々からWR村川への47ヤードのロングパスを成功させ、敵陣深くまで一気に前進する。
ところがオール三菱ディフェンス陣の激しいラッシュにあって、エンドゾーンを割ることができない。FGを狙うがこれも失敗。
続くオール三菱のファーストシリーズ。先発QB木目田からピッチをうけたWR冷水が、21ヤードを駆け上がるいきなりのビックプレーがとびだした。
その後も快調にゲインを重ねるが、学生援護会ディフェンス陣も意地を見せて踏みとどまる。敵陣20ヤードで、4thダウンロングに追い込まれたオール三菱だったが、K戸谷が冷静にFGを決めて、オール三菱が先制する。
しかし続く学生援護会のシリーズでは、お返しの33ヤードFGトライが決まり3−3の同点。だが次のオール三菱オフェンスも、FGを決めて6−3と、オール三菱が再びリードを奪う。
両チームとも得点圏まで前進するが、なかなかTDを奪えない。
前半残り時間3分。学生援護会にTDのチャンスがまわってきた。WR中村が33ヤードのパスをキャッチし、エンドゾーンまで、あと6ヤードに攻め込む。
最後はQB増田が自ら飛び込んでTD。9−6と逆転に成功した学生援護会ではあったが、TFPのキックをブロックされてしまう。
後半に入ると、またしてもオール三菱の“スーパールーキー”WR冷水が、キックオフで一気に敵陣34ヤードまでリターン。スタンドを大いに沸かせた。
このチャンスにQB木目田からWR森分へのパスが決まり、オール三菱にもTDの気運が高まるが、学生援護会LB山本のQBサックが決まり、結局FGトライで3点の追加にとどまり、9−9。試合は再び同点のふりだしへと戻る。
この後、両者とも4Qに1TDづつ(どちらもTFPキック成功)の追加にとどまり、ファイナルスコア16−16で引き分けた。
試合後、オール三菱の渡邉ヘッドコーチは「選手たちはよくやってくれたが、選手も含め、自分自身もっと成長の余地はあるはず」と笑顔をみせながらも、早くも来季へむけての抱負を語った。
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