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解説記事
アサヒ飲料チャレンジャーズ VS アサヒビールシルバースター
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
アサヒ飲料チャレンジャーズ 0 0 0 7 7
アサヒビールシルバースター 0 0 7 3 10

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堅守と勝負強さ。シルバースターが初戦突破

 ここまでFINAL6で過去3回あった兄弟対決。弟分のアサヒ飲料チャレンジャーズが、兄貴分のアサヒビールシルバースターに2勝1敗で勝ち越している対戦、その第4ラウンドが行われた。
 試合は前半から得点を重ねたいアサヒ飲料と、粘り強く守って、後半勝負に持ち込みたいアサヒビールというゲームプランも好対照な戦いとなった。
 最初に攻撃権を得たのはアサヒ飲料、自陣24ヤードからのオフェンスとなった。
 リーグ戦でエンジン始動に成功したRB中村(多)が積極的にボールを持って前進を重ねる。さらにQB桂からWR末方へのパスや、WR横山のリバースプレーなども織り交ぜ、ゴール前32ヤード付近まで迫った。
 ここでK鏑木が48ヤードのFGにトライするが届かず、先制点を奪うことが出来なかった。

 アサヒ飲料は次のシリーズで、ベテランQB八木を起用するが、これが裏目に出る。
 3rdダウンでのパスを投げる態勢からQBサックされボールをファンブル。アサヒビールにゴール前14ヤードからの攻撃権を与えてしまった。
 絶好のチャンスを得たアサヒビールだが、今度はRB吉岡がファンブル。またもや攻守交代。

 前半は積極的に攻めるアサヒ飲料がゴール前に迫りながらも、FG失敗や4thダウンギャンブルを失敗するなど得点に結びつけることができず、アサヒビールも有効なドライブが続かない。
 結局、両チーム無得点で後半へ突入した。

 “後半勝負”のプランを描いたアサヒビールは思わぬ展開で先制点を奪う。
 アサヒ飲料の自陣37ヤードからのオフェンスで、QB桂の投じたボールがアサヒビールDB植田の胸の中へ。
 絶好のポジションでのパスインターセプトとなり、DB植田はそのまま39ヤードを走りゴール前1ヤードまで迫った。ここでRB吉岡が中央を力強く走り抜けTD。7−0とした。

 対するアサヒ飲料は第3Q終了間際、自陣28ヤードからオフェンスをスタート。
 QB桂からTE河合、滝本へのパス、RB中村(多)のラン、そしてWR椋木、吉村へのパスで、ゴール前23ヤードまで陣地を進める。
 ここでRB中村(多)がタックラー2人をはねのける力強い走りで、一気にゴール前9ヤードに。反則で罰退したものの、QB桂の負傷で急遽出場したQB八木が、今度はしっかりとパスをWR桃澤に投げ込みTD。7−7の同点に追いついた。
QB金岡の独走 (C)MAKOTO Sato  「タイブレークも覚悟した」(アサヒビール・深堀ヘッドコーチ)という試合展開となりかけたが、最後にビッグプレーを見せたのはアサヒビールのベテランQB金岡だった。
 試合残り時間1分41秒、自陣42ヤードからのオフェンスで、まずWR梶山へ22ヤードのパスを決め、敵陣へ。
 ここからQB金岡はロールパスでターゲットがないとみるや逆サイドへスクランブル発進。これが独走ランとなり、一気にゴール前3ヤードまで迫る。

 最後は21ヤードの勝ち越しFGをK泉がしっかり決め、10−7。アサヒビールがFINAL6準決勝へと駒を進めた。

 試合後、QB金岡は「最後のプレー、ほんとやったらTDですよ。体力が衰えたんですね。でもディフェンスがよく耐えてくれました」とエンドゾーンまで走り抜けられなかった自分に悔しそう。
 ゲームプラン通りに戦えた深堀ヘッドコーチは「根負けをしないようにあきらめずにプレーすることだけを選手に言い続けました。2回続けて負けている相手に勝ててめちゃくちゃ嬉しい」と表情もゆるむ。

 一方、アサヒ飲料の高橋ヘッドコーチは「ディフェンスは予想以上によく頑張った。ただ、オフェンスが7点しか取れなかったら勝てません。選手は頑張っていたので、コーチの責任です。この悔しさをバネに来年頑張ります」と、言葉少なだった。




 
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