ＸリーグＷＥＳＴ第２節。王座奪回を目指すアサヒ飲料チャレンジャーズとＸリーグ２年目を迎える内外電機マーヴィーズの対戦。
前節でファイニーズフットボールクラブに苦戦したアサヒ飲料が、この日もオフェンスの決定力が発揮されず１４−６での辛勝。苦しみながらも２勝目を挙げた。
アサヒ飲料は、ダウン更新数で２倍、獲得ヤードでも１００ヤード以上上回りながら、ＴＤ１本差での勝利。ドライブが続かない、続いても得点に至らない、しかも３本の被インターセプトを含む、４回のターンオーバーを奪われるというオフェンスの拙さが気になるゲームであった。
立ち上がり内外電機のオフェンスをあっさりと止め、自陣５ヤードからアサヒ飲料のファーストシリーズが始まる。
ＱＢ桂からＲＢ堀口、ＷＲ梅田、吉村へのパス、ＲＢ杉山のランなどでテンポ良く敵陣２４ヤードまで攻め込むものの、オフェンスはここでストップ。Ｋ鏑木がＦＧを狙うが、これも外れて得点には至らず。
続く内外電機のオフェンスをパントに追い込んだところで、このパントされたボールをＰＲ吉村が好リターン。敵陣１６ヤードと、アサヒ飲料が絶好の得点機を獲得する。
このチャンスには、ＱＢ桂からＷＲ滝本にＴＤパスが一発で決まり、アサヒ飲料が７−０と先制する。
内外電機の先発ＱＢは初出場の新人ＱＢ宇渡（大阪市大）。「かなり緊張していたが調子が良かったので先発させた」という内外電機・野村ヘッドコーチの期待に応えるべく、オプションを軸にオフェンスを操るが、アサヒ飲料のディフェンス陣の壁に、ダウンを一つ更新するのみに止まる。
ところがアサヒ飲料もそれに併せるかのように、時折、ＲＢ中村（多）、杉山らのロングゲインでダウンを更新すもののが、３ｒｄダウンコンバージョンでＱＢ桂のパスが決まらず、パントで終わるシリーズが続く。
パントの応酬の中、時間だけが経過し、結局７−０のままで前半を折り返した。
後半に入って、第３Ｑ６分４秒から始まったアサヒ飲料、自陣２４ヤードからのシリーズ。
ＲＢ中村（多）の力強いランをきっかけに、ＱＢ桂からＷＲ榎、梅田へのパスなどで連続ダウン更新。敵陣２１ヤードへと陣地を進める。
しかしここで、相手ディフェンス陣の密集に飛び込んだＲＢ辻野がファンブルロスト。攻撃権を奪われてしまう。
ところが、内外電機ＱＢ宇渡の投げたパスをＬＢ鹿沼がインターセプト、そのまま大きくリターンしてゴール前２ヤード。アサヒ飲料が再びチャンスを迎える。
ここはＲＢ杉山が飛び込んでＴＤ。１４−０とアサヒ飲料が、ディフェンスのビッグプレーから追加点を挙げた。
「（ＱＢは）３人とも出すつもりでしたが、このときは少し賭けでした」とアサヒ飲料の高橋ヘッドコーチ。第４ＱからＱＢ椙田を交代出場させるが、このＱＢ椙田がなんと２シリーズ連続でインターセプトを食らって、ＱＢ八木とすぐさま交代。
ＱＢ八木もＴＥ河合、ＷＲ梅田へテンポ良くパスを決めてダウンを２つ更新したところで、またもインターセプトを奪われる。
「ＤＢ木戸が中心となってアサヒ飲料のパスパターンをよく研究してくれた成果」と、野村ヘッドコーチ。内外電機ディフェンス陣の準備に、まんまとしてやられた格好だ。
ここまで全くいいところのなかった内外電機オフェンスだが、終了間際に交代出場したＱＢ寺尾がオプションキープから６７ヤード独走のロングゲイン。ゴール前からＲＢ小田が右オフタックルを駆け抜けてＴＤ。
ＴＦＰのキックは失敗したが、６−１４と内外電機が土壇場で得点を挙げる。
逆転への望みを託した内外電機のオンサイドキックは失敗に終わり、最後はアサヒ飲料のＱＢ八木がニーダウンで時計を進め、タイムアップとなった。
「ウチはこんなもんでしょう」と憮然とした表情の高橋ヘッドコーチ。「選手個々がどうこうではなく、フィールドに入るまでの準備が出来ていない。練習での約束事がきっちり守られていない。気持ちと頭のコンディショニングが必要」と、２連勝にも笑顔はない。
「オフェンスは相変わらず出ませんでしたが、昨年の対戦よりはいい感じで戦えました」と、手応えを感じている野村ヘッドコーチ。「ここまで（松下電工戦、アサヒ飲料戦）は挑戦。残り３試合が正念場」と、次節からのサバイバルマッチに気合いを入れた。
|
内外電機が善戦。アサヒ飲料が苦しみながらも２連勝！
Copyright (C) 2007 NFA All Rights Reserved.