初戦、阪急ブルーインズにに大勝し、好発進したアズワンブラックイーグルスと、アサヒ飲料チャレンジャーズを苦しめWESTの“台風の目”になりそうなファイニーズフットボールクラブが対戦した。
アズワンにとっては後半戦に控える“2強”への挑戦権を得るために、そしてファイニーズにとっては復帰したXリーグでの初勝利のためにも、お互い負けられない一戦だ。
接戦が予想される中、先にTDを奪ったのはアズワンだった。
試合開始直後のファーストシリーズ、自陣36ヤードからボールコントロールに徹した。QBはベテランの夏目。RB長谷、WR白数へのパス、RB丹野、長谷のランでゴール前25ヤードまで迫り、ここでQB夏目から長年のホットラインWR竹田への23ヤードのパスが決まりゴール前2ヤード。
最後はRB丹野が中央に飛び込みTDし、7−0とした。
アズワンは意外なシチュエーションで追加点を奪う。
自陣1ヤードからのオフェンス。バックフィールド陣がエンドゾーン内でプレーするというきわどい状況の中、RB長谷が中央突破を図ると、そのまま密集を抜け出して、95ヤード独走のTD。14?0とリードを広げた。
しかし、ファイニーズ濱田ヘッドコーチが「オフェンス力のあるチームに14点しか取られていないと感じた。オフェンスもゲインしているから前半に1本取れる」と判断したとおり、ここからファイニーズの反撃が始まる。
敵陣37ヤードからショットガンオフェンスを展開し、QB荒木からRB本郷へのパス、そしてWR寒川への34ヤードのロングパスが決まりTD。7−14で前半を折り返す。
後半開始早々。ファイニーズは自陣20ヤードからオフェンスで、4thダウンパントでキックしたボールをブロックされるが、相手のファンブルにより新たな攻撃権を得る。
そのチャンスを逃すことなく、QB木下のトリプルオプションプレーを立て続けに選択し、ゴール前14ヤードまで迫った。
ここでQB荒木に代わり、TE上條へのTDパスを決め、ついに14−14の同点に追いついた。
第4Q。均衡を破ったのはアズワンだった。
自陣38ヤードからRB山本、長谷、丹野というアズワンの誇るRB陣がそれぞれの特性を活かし敵陣へ。RB朴木のラン、夏目からWR藤縄へのパス、RB長谷、丹野のランなどでさらに前進し、ゴール前3ヤードまで迫る。
そしてここからQB夏目がWR藤井へパスを決めTD。21−14と勝ち越しに成功。
その直後のキックオフ。ファイニーズPR若のファンブルしたボールを、カバーチームのDB徳永がエンドゾーン内でしっかり押さえ、ラッキーな追加点を獲得。
ここでファイニーズの緊張の糸が切れた。
その後、アズワンはオフェンスの手を緩めず、最終的に37−14での大勝となった。
アズワンの義政監督は「キッキングなど大事なシチュエーションで選手が一丸となってよくやってくれた。ただオフェンスはドライブで点を取らないと上位には勝てない。今後の課題」と、まずは2連勝にほっとした様子。
一方のファイニーズの濱田ヘッドコーチは「途中までプラン通りだっただけに、キッキングでのミスは痛かった。あれですべて持っていかれました。(ボールの)ダ円形の怖さを痛感しました」と、2戦連続の善戦に悔しそうに話していた。
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