FINAL6出場をかけたここまで2戦全勝同士、アサヒ飲料チャレンジャーズとアズワンブラックイーグルスが対戦した。
ここまでの2試合だけを単純に比較するとアズワンに勢いが感じられた戦前だが、試合が始まるとアサヒ飲料が持ち味を十分に発揮し大量点を奪う結果となった。
まずはアサヒ飲料のオフェンス。自陣20ヤードからエースRB杉山がオフタックル、オープンなどを走り、前進を続ける。またRB中村(多)も着実な走りでゴール前10ヤードまで迫った。
ここでQB桂がTE河合へパスを決め、さらに前進すると、最後はQB桂が右へロールしながら、そのままエンドゾーンに走りこみTD。アサヒ飲料が先制した。
対するアズワンもオフェンス2シリーズ目で、自陣18ヤードからRB山本(拓)のラン、そしてQB松本にスイッチしたオプションプレーからピッチを受けたRB長谷がロングゲイン。敵陣37ヤードまで一気に攻め込んだ。
ここでもQB松本が、オプションからのプレーアクションパスをTE朴へ決めてさらに前進。最後はRB朴木が左オープンを走りぬけTD。アズワンが同点に追いついた。
しかしその直後、アズワンの義政監督が「あれが大きかった」と悔やむビックプレーがアサヒ飲料に出る。
試合再開のキックオフでアサヒ飲料のKR椎木が70ヤードのビッグリターン。いきなりゴール前20ヤードからのオフェンスとなる。
ここでQB桂からWR桃澤へのパスが決まりゴール前8ヤード。さらにRB杉山、堀口、杉山で残り1ヤード。4thダウンギャンブルでRB杉山が中央へ飛び込みTD。勝ち越しに成功した。
何とか同点に追いつきたいアズワンだが、ここで痛いミスが出る。RB丹野が中央のランでボールをファンブルし、アサヒ飲料に攻撃権を奪われてしまったのだ。
またもや敵陣35ヤードからオフェンスとなったアサヒ飲料は、QB桂からWR梅田へのパスでゴール前16ヤード。ここからRB杉山が走ってゴール前3ヤード。最後はQB桂がまたもや右ロールから自らがエンドゾーンへ走りこみTD。前半を21−7で折り返した。
何とか追い上げたいアズワン。後半最初のシリーズはQB松本が登場しオプションで攻めまくった。
自陣20ヤードからRB長谷へのピッチ、そしてQB松本自らのキープで前進。オプションを止められるとQB夏目がパスからのQBスクランブルでハーフライン付近まで陣地を挽回した。
ここからQB松本がオプションキープして前進するがダウン更新には至らない。さらに4thダウンギャンブルで中央を突破しようとしたRB長谷もわずかに届かずノーフレッシュ。
アサヒ飲料が次のオフェンスでRB中村(多)の活躍を軸にTDを奪い、27−7として勝負の流れを決めた。
アサヒ飲料の高橋ヘッドコーチは「選手が自ら気持ちを引き締めてくれて勝つことができた。でもまだプレーの面ではできていないところも多くある。(最終の)松下電工戦に向けて、次の練習と阪急戦を大切にしていきたい」と完勝にも気を引き締める。
一方のアズワンの義政監督は「アサヒ飲料さんはこれまでの2試合とはやはり違った。OLのスピードなども全然違う。それとウチは反則やミスでリズムを壊してしまいました」と、反省しきり。アサヒ飲料という壁はまだまだ厚いようだ。
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