X League
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解説記事

松下電工インパルス VS アサヒ飲料チャレンジャーズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
松下電工インパルス 7 6 0 7 20
アサヒ飲料チャレンジャーズ 0 6 0 13 19

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最終Qにアサヒ飲料の集中力。戦いは次の舞台へ!

 XリーグWEST最終戦は、松下電工インパルスとアサヒ飲料チャレンジャーズの全勝対決。ディビジョン優勝を賭けた文字通りの最終決戦となった。

 試合開始のキックオフリターンをアサヒ飲料のKR末方が好リターン。アサヒ飲料がハーフラインからオフェンス開始。
 QB桂からWR梅田へのパスでダウン更新。RB中村(多)のランでゴール前24ヤードまで詰め寄ると、アサヒ飲料がFGトライ。しかし、これを松下電工LB東がブロックして先制を阻む。

 立ち上がりの松下電工オフェンスは、ブロック時の反則などもあってパントに終わる。
 しかしその直後のアサヒ飲料オフェンスをパントに追いやったところで、このパントのボールをPR小林がビッグリターン。
 味方の上手いブロックにも助けられ、サイドライン沿いを一気にエンドゾーンまで走りTD。松下電工がキッキングチームのビッグプレーで先制する。

 続くアサヒ飲料のオフェンスでも、QB桂のパスをWR横山がはじいたところを、松下電工DB井上がキャッチしてインターセプト、アサヒ飲料陣49ヤードからの攻撃権を奪いとる。
 このチャンスに、QB高橋(幸)からWR塚崎へパス、QB高橋(幸)のキープ、RB粳田のランなどで陣地を進めると、Qタイムを挟んでK太田が28ヤードFGを成功させ、松下電工が10−0とリードを拡げた。

 自陣36ヤードからのアサヒ飲料。RB瀬畑、辻野のランなどでダウン更新するが、敵陣に入ったところでパント。このパントが好パントとなり松下電工は自陣3ヤードからのオフェンス。

 その松下電工のファーストプレー。RB石野が持ったところでアサヒ飲料ディフェンスが激しいファンブルフォース。こぼれたボールを、エンドゾーン内でアサヒ飲料のLB河口が確保してTD。松下電工の秋季リーグ無失点記録は、アサヒ飲料の守護神・LB河口が断ち切った。
 しかしこのTFPのキックは失敗。「結局、あれが最後までひびいた」と、アサヒ飲料の高橋ヘッドコーチ。得点は松下電工リードの10−6。 

 その後、松下電工オフェンスはRB粳田、石野、小林のラン、QB高橋(幸)からWR丸山へのパスなどでオフェンスをドライブし、TDには至らないものの、K太田のFGで追加点を奪い、13−6で前半を折り返した。

 3Qは互いのディフェンス陣が奮起。松下電工のドライブをLB河口を軸に、DL宮原、DB大島、本家らが踏ん張ってパントに追い込むと、松下電工ディフェンスもDB山田のパスインターセプトなどで攻撃を断ち切る。

 たがいにパントの応酬が続く中、P太田の好パントもあって、松下電工に敵陣34ヤードからの得点機が訪れる。
 このチャンスにWR塚崎のリバースプレーでダウン更新。QB高橋(幸)からWR山本へのパスでゴール前7ヤードに迫ると、ラインにDL脇坂、山中を加えた松下電工のパワープレー攻勢。ここをRB小林が飛び込んでTD。TFPのキックも決まって、20−6とする。

 だがスタンドからの大声援に後押しされたアサヒ飲料もこのまま引き下がらない。
 KR辻野の好リターンでハーフライン付近からの攻撃権を得ると、QB桂がWR椋木、TE河合らへ立て続けにパスを成功させる。
 敵陣19ヤード、4thダウン10のギャンブルも、QB桂からのパスをWR桃澤が相手DBのカバーに競り勝って好捕。ゴール前9ヤードからは今季復活を遂げたRB中村(多)が、3回連続キャリーで押し込んでTD。
 TFPは2ポイントを狙うが失敗。しかし12−20とする。

 「あのシリーズが悪すぎた」と、松下電工の村上監督が振り返る松下電工のオフェンス。
 交代出場したQB高橋(公)は自らのキープでダウンを更新するが、敵陣に入ったところで、味方の反則とQBサックで大きく陣地を戻され、オフェンスをあっさりと終了する。

 試合時間残り3分3秒、アサヒ飲料自陣16ヤードからのシリーズ。
 ここから「最後にパッシングチームが意地を見せてくれた」と、高橋ヘッドコーチが振り返るQB桂のパス攻勢が炸裂する。WR吉村、梅田、榎へと次々にパスを投げ分け、4回連続のダウン更新。
 最後はゴール前13ヤードからWR桃澤にTDパスがヒット、今度はTFPキックを決めて20−19と追いすがる。

 観衆とチアの応援がピークに達したアサヒ飲料のオンサイドキックを松下電工が確保した時点で、ゲームは終了。最後はニーダウンした松下電工が勝利のカウントダウンを待った。

 「ラインがやられすぎ。4Qは防戦一方になってしまった。勝つことが目標ではあったがラインは力負けしていた」と、勝利にも淡々とした表情の村上監督。「つまらないやられ方をしないように、キックオフカバーチームをもう少し何とかしないと・・・」と、次なる対戦への修正点を挙げた。

 「4Qのまとまりは次につながる内容。攻守とも一つになっていた」と、高橋ヘッドコーチ。ここにきてようやく歯車のかみ合ってきたチームに手応えを感じた様子。
 WEST2位となり、FINAL6初戦はアサヒビールとの兄弟対決。「5年連続の1回戦出場だから同じコトですよ」と、むしろ望むところと言った表情だった。




 
 
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