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解説記事

法政大学トマホークス VS オービックシーガルズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
オービックシーガルズ 14 14 3 16 47
法政大学トマホークス 0 10 7 0 17

オービックが全勝完結のパーフェクトシーズン達成!日本一に輝く


 新しい年の幕を開ける日本選手権・第59回ライスボウルは、オービックシーガルズが法政大トマホークスを47−17で下し、7年ぶり3回目の日本一に輝いた。

 オービックは、春のパールボウル優勝に始まり、秋季リーグからFINAL6、ジャパンXボウル、さらにライスボウルと全ての公式戦を全勝で終え、史上初のパーフェクトシーズンを達成。
  またこの試合でポールラッシュ杯(MVP)を獲得したRB古谷は、ランで246ヤード獲得(35回/5TD)を記録。第46回大会でアサヒビールRB野村の獲得した211ヤードを大きく上回り、ライスボウル歴代新記録となった。
 「キックオフからフルスロットル」。今シーズン当初からオービックが実行し続けていた第1シリーズの速攻が鮮やかに決まる。
 自陣35ヤードからのオフェンスをRB古谷のラン、SB安東へのパスなどで連続ダウン更新。ゴール前11ヤード付近からの4thダウン1もRB古谷のダイブで更新すると、最後もRB古谷がエンドゾーン飛び込んでTD。いきなりの先制パンチを浴びせる。

 たたみ掛けるオービック。続く法政大のパントを、ジャパンXボウルMVPのDLジャクソンがブロック。敵陣28ヤードとチャンスを掴むと、ここもRB古谷、SE清水らのランでゴール前1ヤードに迫り、RB古谷が再びエンドゾーンを駆け抜けてTD。14−0と早くも試合の主導権を掴む。

 しかし第2Q頃から、法政大ディフェンス陣が徐々に調子を取り戻す。
 再びやってきたインターセプトからのピンチもダウン更新を許さず、続いてのオフェンスもFG失敗に止め、法政大にじわりと流れを引き寄せた。が、その矢先だった。
 「前半のキッキングゲームでのミスが痛かった」(法政大・大森監督)。オービックが自陣の深いところから蹴ったパントを痛恨のキャッチミス。こぼれたボールをオービックDB中西がリカバー。

 ゴール前20ヤードと絶好のポジションを得たオービックオフェンスは、RB古谷で連続攻撃。期待に応えRB古谷が3本目のTDを決め、20−0(TFP/ラン失敗)と、さらにリードを広げる。
 法政大も反撃開始。次のオービックのパントを、法政大DL伊倉が敵陣の深いところでタックルに仕留め、K飯塚の42ヤードFGで3−20と追いすがる。

 だがその直後のキックオフリターンで、オービックKR里見が94ヤードのビッグリターン。ゴール前7ヤードとすると、RB白木がリバースプレーで駆け込んでTD。今度は2ポイントも決まり、28−3と再び突き放す。

 しかし粘る法政大は、自陣24ヤードからのオフェンスをQB菅原が巧みにコントロール。相手の反則を誘いながらダウンを連続更新すると、最後はQB菅原からカバーを完全に抜いてフリーになったRB丸田へのTDパスが決まり、10−28として前半を折り返す。

 後半開始早々、法政大が怒濤の攻勢を仕掛ける。自陣24ヤードからのオフェンスをRB丸田のラン、QB菅原からRB丸田、丸茂へのショートパスで刻み、自陣での4thダウンもパントフェイクのパスでダウンを更新。
  最後はQB菅原からWR井上へのロングパスが決まってTD。17−28と追い上げる。
 さらに続くキックオフで絶妙のオンサイドキックを成功させ、法政大の押せ押せムードとなる。
 だが、法政大がゴール前16ヤードまで進撃したところで、オービック主将DL庄子がQB菅原に激しいチャージ。中途半端になったパスをLB中井がインターセプトに仕留め、法政大の勢いを断ち切る。

 法政大ディフェンスも必死で食い止めるが、この返しのオフェンスでK金親の42ヤードFGが成功、31−17となったところで勝負に決着がついた。

 第4Qには、RB古谷の新記録に繋がる49ヤード独走TDランを含む16点をオービックが追加。全勝完結シーズンのラストゲームを圧勝で締めくくった。
 新記録は達成の直前に知ったというRB古谷は「獲得ヤードよりも、ランをベースにしたウチの流れを実行出来たのが良かった」と、満足げな表情だ。

 「ファンの皆さんからずっと望まれていた約束をようやく果たした安堵感でいっぱい」と大橋ヘッドコーチ。「今季のチームはメンバー同士の信頼感が高く、その結果一人ひとりが自覚と自信を持って取り組めた」と、振り返る。
 「今季は出来たこと、そして出来なかったことを積み重ねとして、また新しいチームを創ります」と早くも心は2006年シーズンへと向かっている。

 しかしこのオービックディフェンスから、シーズン最多の17失点を奪い取った法政大の気迫溢れるゲーム内容は、深く印象に残った。「もう少し自分たちのゲームが出来ると思ったが、ミスが出てリズムに乗りきれなかった」と、大森監督。
  「いろいろと勉強して、60回目のライスボウルはもう少し強くしてまた来ます」と、確実な手応えを掴んだようだ。


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