雨の川崎球場。鹿島が初戦を順当勝ち
この日関東地方は、秋雨前線と接近する台風の影響で一日中雨が降り続けた。その雨がこの日の第一試合鹿島対さくら銀行にも微妙に影響した。
第1Q、お互いにファーストシリーズでFGのチャンスを迎えるがどちらも失敗。その後、鹿島はQB川上のワンバック体型からのパス、さくら銀行はQB中村のオプションを中心に攻撃を試みるが、互いに攻め手を欠き、一進一退の攻防が続く。
試合が動いたのは第2Q、7分過ぎ、鹿島オフェンスは敵陣に攻め込みながらも反則なども重なってパントに追い込まれてしまう。
ここで鹿島P中筋のパントは絶妙な転がりを見せ、さくら銀行の攻撃は、自陣1ydからというシチュエーション。さくら銀行はダイブでなんとかデインジャラスゾーンからの脱出を試みるが、鹿島ディフェンスの気迫が勝り4ダウンパントに追い込む。
このときさくら銀行P守屋のポジションは、川崎球場のホームベース付近のぬかるんだ場所。そのためにやや乱れたスナップボールをお手玉、すかさず鹿島デフェンスがブロックしセーフティ。鹿島が2点を先制した。
その直後の攻撃でも鹿島は、自陣45ydからの2minオフェンスに挑戦。QB川上の率いるオフェンスはK中筋の22ydのFGで結実。鹿島5点のリードで前半を折り返した。
後半になると完全に鹿島ペース。第一シリーズ、さくら銀行のパントをブロックして得たチャンスを確実に生かし、最後は鹿島RB三銃士の一人、児玉がTD。その後も後半から登場したQB鈴木のテンポの良いオフェンスにより2TDを加点。結局、26-0で鹿島が完封勝ち。
さくら銀行はQB中村、RB清水らが気迫あるプレーをみせたものの、大事なところでファンブルを連発。試合を通じて5ファンブルロスト、2インターセプトと散々な内容だった。
しかしながら、鹿島は試合に勝ったものの、さくら銀行ディフェンスのブリッツに最後まで苦しめられ、得意のランプレーはわずか33ydに押さえ込まれた。鹿島RB堀口は「RB陣とOL陣にとっては大いに不満の残る内容だった。次のすかいらーく戦までに建て直したい」とぶ然とした表情で振り返った。
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