鹿島圧勝!すかいらーくはオフェンスが自滅。
開幕戦をいずれも白星で飾った鹿島とすかいらーくが東京ドームで対戦した。
試合最初のシリーズ、すかいらーくがファンブルしたボールを鹿島LB小川がリカバー。敵陣22ヤードという絶好のフィールドポジションを手に入れる。
このチャンスにオフェンスはQB川上からWR椎野(克)へのパスでゴール前11ヤードまで迫り、途中ホールディングの反則で後退したものの、最後はOLの完璧なプロテクションに守られたQB川上がWR植村へのパスを成功させてTD。TFPも成功して7−0と先制した。
すかいらーくはオプション攻撃を完全に鹿島ディフェンスに止められて反撃の糸口を作ることが出来ない。一方の鹿島はパスを中心に、すかいらーく陣に攻め込むが、反則でチャンスを潰して追加点を奪うまでには至らない。
膠着状態に陥ったゲームが動き出したのは2Q終盤に入ってからだった。
オフェンスの不振を打開するためにすかいらーくはQBをオプションの塩谷からパスの上手な遠藤に代えた。
しかし、鹿島の堅いディフェンスの前にドライブを維持することが出来ずにパント。このボールを先制のTDを挙げたWR植村がリターン。植村は快足を飛ばしてタックラーを振り切りTD。鹿島は14−0とリードを広げた。
WR/PR植村の2本のTDで試合の流れは、鹿島に大きく傾いた。キックオフ後のすかいらーくオフェンスを4プレーでパントに追い込み、敵陣44ヤードの地点で、鹿島は攻撃権を得る。
ここから、WR椎野(克)、TE板井へのパスでゴール前1ヤードに迫り、最後はRB児玉が飛び込んでTD。21−0とした。
前半終了まであと僅か、何とか反撃の機会を作りたいすかいらーくのオフェンスに痛いミスが出てしまった。QB塩谷からピッチが乱れてRBがファンブル、転々と転がるボールを鹿島DL佐藤がすかいらーくのエンドゾーンでリカバーしてTD。前半は鹿島が28−0と大量リードを奪って終了した。
前半苦しい展開ながら健闘を見せたすかいらーくディフェンスは後半も頑張り、3Qを無得点に抑えものの、オフェンスは完全に鹿島ディフェンスにシャットアウトされて、結局4Qに10点を加えた鹿島が38−0で完勝した。
これで鹿島は2勝0敗となり、セントラル首位に立った。この試合で鹿島は強力なディフェンスと正確なパスを印象づけた。しかし、ランではさくら銀行に続いて僅か33ヤードしか獲得出来ず、一抹の不安を残す内容となった。
「今日は良い点と悪い点が全て出た試合だった」という鹿島・高野ヘッドコーチのコメントもその辺りを懸念してのもの。
一方、すかいらーくは伊藤監督が「ディフェンスは頑張ったが、オフェンスは論外だった」と語るように、攻撃が得意のオプションを止められたのが焦りにつながり、ミスで自滅する形となった試合であった。
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