鹿島快調!悲願達成まであと僅か。
さくら銀行、すかいらーくに快勝して好調の鹿島ディアーズと1勝1敗の三和銀行ラークヒルズの対戦は、10月5日川崎球場で11時に開始された。
キックオフをレシーブした鹿島は、リターナーに入ったRB堀口が33ヤードに好リターン。自陣47ヤードという絶好のポジションを手に入れた。
ここからRB堀口の30ヤードのロングランなどでゴール前まで迫り、途中ホールディングの反則で19ヤードまで下がりながらも、最後は、QB川上からボールを渡されたRB児玉が19ヤードを走りTD。TFPも成功して7−0と先制した。
三和銀行は、ベテランQB佐藤がオフェンスをリードするが、LB小川を中心にした強力な鹿島ディフェンスを前に、ボールを進めることが出来ない。
逆に鹿島は、LB有澤が三和QB佐藤のパスを反応よくインターセプト。敵陣34ヤードでオフェンスの機会をつかんだ。
鹿島は、RB児玉の力強いランでダウンを更新した後、QB川上がWR椎野(修)へのパスを決めてゴールまで6ヤードに迫り、ここからQB川上がRB藤井にTDパスをヒット、14−0とリードを広げた。
三和銀行は必死の反撃を試みるが、QB佐藤のパスが、またもやLB有澤にインターセプトされて三和銀行陣6ヤードで鹿島の攻撃となる。
3プレイ後、OLの完璧なパスプロテクションに守られたQB鈴木が、WR関にTDパスを決めて21−0とした。
鹿島は前半終了間際にも、QB鈴木の活躍で三和銀行陣に攻め込んでFGを成功させ、24−0とリードしてハーフタイムを迎えた。
後半にはいると、三和銀行はディフェンスが頑張って鹿島の攻撃をよく押さえ込んだ。しかし、オフェンスは最後まで鹿島のディフェンスを崩すことが出来ず、無得点に終わった。
一方、鹿島は控え選手を起用する余裕を見せながら、4QにFG、QB鈴木からWR関へのこの日2本目のTDパスで10点を加えて34−0で快勝した。
「最初のシリーズはゲームプラン通りに行ったが、その後はあまり上手くいかなかった。ドロープレイを多用したのは、相手がブリッツでプレッシャーをかけてくるのがわかっていたから。ディフェンスはサードダウンショートで特によく頑張った。QBを頻繁に変えたのは両方共調子が良かったからリフレッシュさせるためだった」と試合後、鹿島の高野ヘッドコーチはゲームを振り返った。
この試合に勝って3戦全勝となった鹿島はファイナル6出場の可能性が非常に高くなった。残り試合は、昨年のチャンピオン・リクルートと日産プリンス東京。全勝は鹿島だけなので仮に1敗してもプレーオフには進出できる。
96年は同率で3チームが並びながら得失点差で涙を飲んだ鹿島にとって悲願の達成まであと一歩となった。
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