リクルート無念!鹿島は念願のFINAL6へ!
開幕戦で日産プリンス東京に敗れて、ファイナル6出場に、あとが無くなったディフェンディングチャンピオン・リクルートシーガルズ。ここまで失点ゼロと、強力なディフェンスを背景に全勝で勝ち上がってきた鹿島ディアーズ。両者が10月15日東京ドームで11,200人の観客の見守る中、激突した。
キックオフ直後のドライブ、RB堀口のラン、QB川上からTE中井へのパスで2回のファーストダウンを獲得した鹿島だったが、あとが続かずパント。攻撃権はリクルートに移る。
リクルートは3プレイ目で、QB松本からWR三原への35ヤードのロングパスが決まり、一気に鹿島陣に入る。その後もリクルートはゲインを重ね、鹿島陣28ヤードと迫り絶好の先制機を迎える。
しかし、ここから鹿島自慢のディフェンスが奮起。RB中野のランをLB小川が気迫のタックルでストップ、続くパスも見事に防いで4THダウンに追い込む。
リクルートはFGを試みるが、CB佐藤が見事なチャージを見せてブロック。鹿島は敵陣45ヤードというフィールドポジションを手に入れた。
このチャンスに鹿島は慎重にボールを進め、最後はK中筋が48ヤードのFGを成功、3−0と先制した。
リクルートもすぐに反撃に転じる。QB松本からWR河本へパスが成功。河本は素晴らしいセカンドエフォートを見せ、ゴール前8ヤードと迫まる。リクルートにとって痛かったのは、その2プレイ後にQB松本がタックルを受けて負傷してしまったこと。急遽交代出場のQB新生のパスは失敗。リクルートはFGで同点に追いつくに留まった。
その後も有利に試合を進めるリクルートは、RB越後のロングランでチャンスを掴みFGを追加、6−3と逆転に成功した。
リードを許した直後、鹿島は見事なドライブを見せる。WR植村へのパス、相手のインターフェアなどでリクルート陣に入ると、最後はQB川上から中央へ走り込んだTE板井にパスがヒット、板井は左サイドラインを駆け上がりTD。TFPも決まって10−6と再逆転に成功した。
3Qにはいると、両者ともディフェンスがオフェンスを上回る展開。だが膠着状態に陥った3Qが終了し、4Qに入ると一転して、ゲームは激しく動き始める。
鹿島のパントをリクルートのPR堀江が、一度左に走りかけてから右に大きく回り込んでリターン、スピードでディフェンスを振り切ってTDをマーク。リクルートが13−10と再び逆転する。
しかし、鹿島も負けていない。直後のドライブで、QB鈴木から左サイドのスクリーンパスを受けたRB堀口が、穴が無いと見るや右サイドにカットバック。リクルート守備の過剰反応にも助けられて70ヤードのTDを挙げ、逆転に成功した。
粘るリクルートは、RB中野のドロープレイ、WR河本、SB安部らへのパスなどで、ゴール前4ヤードまで迫るものの、4THダウン1の必勝ギャンブルプレイ、RB中野のランも止められ、あと1本が奪えない。
最後まで諦めないリクルートはディフェンスが奮起。残り1分22秒。敵陣33ヤードという絶好のフィールドポジションをオフェンスに手渡した。
4TH9、SE越後へパスが成功してダウンを更新、ゴール前16ヤード。残り時間45秒。ここから放たれた3回のパスは、鹿島の強力ディフェンス陣に阻まれことごとく失敗。
4TH10。最後の望みを託したQB新生からWR河本へのパスは、敵エンドゾーン内で、一度は河本の手中に収まったかに見えた。
1万人総立ちの東京ドーム。鹿島DB陣のハードヒット。リクルート2年連続チャンピオンへの軌跡となったはずのダ円球は、緑鮮やかな東京ドームのセンターグランドに転がった。
鹿島が17−13で勝利。念願のファイナル6出場を決めた。
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