富士通の猛追あと一歩!シルバースター3勝目。
開幕から快調に勝ち星を積み重ねているアサヒビールシルバースターと1勝1敗の富士通フロンティアーズが川崎球場で対戦した。
試合最初のプレーでシルバースターにいきなりビックプレイが生まれた。富士通のキックオフをキャッチしたリターナーの稲垣が、スピードでカバーチームを振り切り、一気に100ヤードのリターンTD。
シルバースターが試合開始僅か20秒で7−0とリードを奪った。
その後も試合を有利に進めるシルバースターは、QB金岡からRB小林へのパスで富士通陣奥深く攻め込み、最後は金岡がエンドゾーンに飛び込んでTD。14−0と点差を広げた。
富士通が反撃に転じたのは1Q終盤。QB中澤からWR久保田、WR佐藤へのパスで前進してK西岡がFGを成功させて14−3とした。その後、富士通はFGを追加。シルバースターも前半最後のプレイで、QB金岡がWR中尾に41ヤードのTDパスをヒット、21−6でハーフタイムを迎えた。
3Qにはいると、シルバースターはQBに東野を投入。その東野がWR梶山に44ヤードのTDパスを決めて28−6とした時は、シルバースターの優位は揺るぎないと思われた。
しかし、ここから富士通の猛反撃が始まる。QB中澤、RB森本の活躍でダウンを更新、最後は4thダウン3から、QB中澤がダブルカバーされているWR久保田に絶妙なパスを成功させてTDを奪う。TFPもQB中澤が、エンドゾーン左隅に走り込んだRB森本にパスをヒット、14点差とした。
続くオフェンスでも富士通はRB森本、RB平塚のランでシルバースター陣に迫り、今度はRB森本がOLの力強いブロックの後ろを走ってTDを挙げる。
8点差に迫られたシルバースターは、QBを金岡に戻して再びリズムを掴み直す。パスを中心に前進した後、RB中村が12ヤード走ってTD、35−20とした。
しかし、富士通も諦めない。直後のキックオフでベテランの秋元が89ヤードのキックオフリターンTD。TFPも2点コンバージョンを成功させて、再び7点差まで迫る。
波に乗る富士通は、次のシルバースターのオフェンスにダウンの更新を許さず、自陣36ヤードで攻撃権を手に入れる。
だが、反撃もここまでだった。シルバースターディフェンスの激しいプレッシャーでパントに追い込まれると、逆にQB金岡からWR鈴木へのパスでTDを許してしまい、結局42−35でシルバースターの勝利に終わった。
「オフェンスは悪くなかったがディフェンスは全然駄目。もう一度基礎からやり直す必要がある」とリーグ戦3勝目ながら、後半に富士通の猛追を許したディフェンス陣に、阿部監督は不満をぶちまけた。
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