連覇を狙う鹿島、攻守に圧倒し白星スタート!
CENTRALの開幕戦、鹿島ディアーズ対レナウンローバーズは11日午後7時から東京ドームで行われ、初のXリーグ連覇を狙うディアーズが42−13で快勝。QB川上が22回投げて17回成功(成功率77%)、266ヤード4TDを獲得するという好パフォーマンスで順調な仕上がりぶりをうかがわせた。
ディアーズは最初の攻撃シリーズ、RB堀口のラン、川上からWR志田へのパスでダウン更新を重ねるなど、NFLヨーロッパ帰りのTE板井を負傷で欠いた影響はほとんどない様子。
最後は3分23秒、川上のパスを受けたWR椎野(修)がエンドゾーンに持ち込み先制のTDを挙げた。
幸先よいスタートを切ったディアーズは、守備もいきなりのビッグプレーで流れを完全に引き寄せる。
ローバーズの第1シリーズの2プレー目。パスに出ようと右に流れたQB中島をブリッツに入ったLB百瀬が強烈にタックル。これがファンブルを誘い、すかさずLB有澤がリカバー。敵陣22ヤードと絶好のフィールドポジションでオフェンスにつなげると、直後にQB川上からWR植村へのTDパスが成功。守備の要のLB高野が負傷欠場したローバーズを攻めたて、第2Q8秒にも川上から植村へ、今度は54ヤードのTDパスが決まって21−0と瞬く間にリードを広げた。
なんとか事態を打開したいローバーズは、第2Q7分にLB金子(大)のインターセプトで攻撃権を奪取すると、40歳の鈴木ヘッドコーチがQBとして登場。得意のショットガンからTE金子(典)、RB池田、福本に小刻みにパスを通して前進し、最後はゴール前5ヤードから金子(典)にTDパスが決まって21−6と反撃ののろしを上げた。
しかし、第2Q終了間際にアクシデントがローバーズを襲う。ディアーズDE田口のタックルを受けた鈴木が右腕を負傷。第3Qからは中島がフィールドに戻ったものの、早々にディアーズLB小川に31ヤードのインターセプトリターンTDを許し、一段と苦しい状況に追い込まれた。
対照的にディアーズは5分25秒に川上がこの日4つ目となるTDパスをWR椎野(克)に決めて35−6。第4Q2分51秒にはRB児玉の2ヤードのランTDでだめを押した。
ローバーズは試合終了32秒前に中島がTE前野へ10ヤードのTDパスを通したのが精一杯。チーム力の差がそのまま得点差となって現れた一戦だった。
初戦を勝利で飾ったディアーズの金氏監督は「きょうフットボールをやっていたのは半分くらい(のプレー)。あとの半分は集中できていなかった。とりあえず勝ったということで、やっとスタートラインに立ったくらい」と、大勝にもかかわらず渋い表情。
1試合を1人で通した川上も「パスはたまたま通っただけ。WRがよく捕ってくれた。インターセプトがあったので、満点はつけられない」と、満足していない口ぶりだった。
一方、敗れたローバースの鈴木ヘッドはXリーグ史上最高齢となるTDパスにも「負けてしまったので気分はよくない」と悔しさをにじませていた。
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