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オンワード VS 富士通

チーム名

1Q

2Q

3Q

4Q

TOTAL

オンワード オークス

3

7

3

8

21

富士通 フロンティアーズ

14

0

7

0

21


まさに死闘!9月最後のゲームは壮絶ドロー!

 初戦で三和銀行を手堅く下し1勝を挙げたオンワードと、リクルートに対してあと一歩のところまで迫りながら、わずかに及ばず一敗を喫した富士通が川崎球場で対戦した。

 富士通の挑戦者としての意志は、第1Q最初のシリーズでオンワードに3点を先制された直後の攻撃から発揮された。
 自陣41ヤードからの攻撃をショットガン、ワンバックからのパスで2回のダウン更新。敵陣22ヤードまで攻め込む。しかしここから攻め手に欠き、第4ダウン8ヤードでFGを選択。観客の誰もが37ヤードのFGを決めて同点、と思った瞬間、ホルダーの井本が右オープンに走り出す。これを見て井本を追うオンワード守備陣。
 捕まった、と思ったその時、何と井本の横に並走するK川上にピッチ。このトリックプレーで一気にゴール前2ヤードまで迫った。
 富士通はこのチャンスにRB森本が跳び込んでTD。7−3と逆転に成功する。

 直後のキックオフ。富士通はここでなんとオンサイドキックを敢行する。これを富士通のカバーチームが押さえ、再び自陣49ヤードからの攻撃を獲得。
 そして迎えた第1ダウン。QB中澤のオプションキープは、完全に浮き足立つオンワード守備陣を置き去りにしていく。QB中澤は51ヤードを走りきってTD。あっという間に14−3とオンワードを突き放す。

 試合は完全に富士通のペース。直後のオンワードの攻撃を1回のダウン更新でパントに追い込み、再び得た自陣37ヤードからの攻撃。このシリーズでもリズムよくボールを進めていく富士通は4プレーで敵陣8ヤードまで攻め込む。
 しかしここからホールディングの反則などもあり、第4ダウン15ヤードなってしまう。FGを選択するもこれが僅かにそれ、追加点に結びつかなかった。
 このミスがのちのちの両チームにとって大きな意味を持つことになる。

 これまで看板の攻撃陣がなかなか調子に乗れずにいたオンワードは前半終了間際にWR渡部がスクリーンで32ヤードを走りきりTD。7点を返し、10−14で前半を折り返すことになった。

 後半になっても富士通の勢いは止まらない。お互いに1回ずつパントを蹴ったあとの富士通の攻撃は自陣47ヤードから。
 このシリーズ、富士通はRB山本のランやQB中澤のスクランブル、WR山村の活躍などでボールを進め、最後はまたしてもRB森本が跳び込んで21−10とし、再びオンワードを突き放す。

 このあと、富士通のファンブルなどのチャンスから、オンワードはFGで3点を加点、13−21とする。
 逆転するためには1TD以上が欲しいオンワード、 第4Qに入り自陣11ヤードからの攻撃を、RB大塚や佐藤らの粘り強いラン攻撃を中心にボールを進めていく。
 しかし敵陣28ヤードまで攻め入ったところでQBサックなどをくらい、第4ダウン20ヤードに追い込まれてしまう。
 ここでオンワードはギャンブルにでる。しかしQB須永がWR井本に放ったパスは無情にも富士通DBにカットされてしまう。この時点で残り時間は7分33秒。

 時間を使いたい富士通は2分43秒を消費するものの、ダウン更新にはいたらずパント。残り4分50秒で再びオンワードの攻撃となる。
 オンワード陣20ヤードからとはいえ、富士通にとっては嫌な時間が残る。逆にオンワードにとっては「負けない」ためにもTDと2ポイントを成功させるのは必須となった。

 この緊張感の中でオンワードはようやく本来のリズムを発揮する。WR青野のポストやRB高瀬らの活躍で10プレーを費やして敵陣4ヤード。ここでQB須永が放ったパスをWR青野が指に引っかけつつキャッチしてTD。残り時間は41秒だった。

 19−21。2ポイントコンバージョン、QB須永がRBにフェイクを入れブーツレッグに走る。追う富士通守備陣。QB須永が放ったパスはWR斉藤の手に吸い込まれていく。21−21同点。そして 迎えたタイムアップ。

 「負けなかった」(木暮監督)オンワードと、勝てなかった富士通。照明が落ちていく川崎球場に勝者の姿は見出せなかった。


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