レッドウエイブ初勝利、QB小川はパスで267ヤード
ともにEASTの上位進出を目指す東海銀行レッドウエイブと住友銀行スプリングスの一戦は5日午後1時から東京ドームで行われ、レッドウエイブのQB小川がパスで267ヤード2TDを稼ぐ活躍ぶりで、チームを今季初勝利に導いた。
序盤は静かな立ち上がり。レッドウエイブは自陣33ヤードからの最初の攻撃シリーズ、QB小川のスクランブルでファーストダウンを獲得するも、あえなくパントに。
スプリングスも第1シリーズの第1プレーでQB大塚がフリーズオプションフェイクからWR柿田に31ヤードのロングパスを通して前進するが、その後が続かない。
試合が動いたのは第2Qも中盤を過ぎてから。レッドウエイブは自陣28ヤードからの4シリーズ目、QB小川がRB小林(正)、WR田中らに鮮やかにパスを投げ分け3度のダウン更新。敵陣11ヤードに迫ると、最後は第4ダウンギャンブルで小川が中央に切れ込んできたWR宇木にTDパスをヒットさせて7点を先制した。
連勝を狙うスプリングスも負けてはいない。キックオフ直後のプレーはフリーズオプションからこの日初めてのピッチ。QB大塚からのボールを受けたTB笹川は69ヤードを独走してTD。TFPのキックも決まって同点に。さらにディフェンスがファンブルリカバーで攻撃権を奪うとK村上の28ヤードFGに結び付け、逆転に成功した。
続くレッドウエイブのオフェンスは残り30秒から。敵陣に入ったところの2ダウン2で左にロールした小川が、DLにつぶされそうになりながらもWR道角へのロングパスを通して一気にゴール前へ。すかさずK大井が28ヤードのFGをねじ込んで10−10で前半を終了した。
第3Q、まずはスプリングスのオフェンス。自陣41ヤードからのシリーズは、TB笹川のドローでファーストダウンを奪ったが、4プレー目のオプションピッチを笹川がファンブル。これをレッドウエイブDE田辺が抑えると、このチャンスにレッドウエイブ攻撃陣がしたたかさを発揮。
11プレーを費やしてゴール前11ヤードに迫ると、最後はこの日好調の小川がスプリングス守備陣のすき間を縫うようにしてWR田中にTDパスを決めて16−10(TFPのキックは失敗)と再びリードを奪った。
さらにレッドウエイブは第4Q、P吉田のナイスパントや小林(正)の好リターンなどで敵陣3ヤードと絶好のフィールドポジションで攻撃権を得ると、最後は4分52秒にRB吉川が中央を突破しTD。23−10として勝負を決めた。
念願の今季初勝利を飾ったレッドウエイブのクレイトン・J・ムースヘッドコーチは「フィールドポジションをよくした2度のパントが大きかった。QB小川もとてもいい出来。フットボールをよく理解しているし、ディフェンスもよく見えている。この勝利でチームに自信がつく」と手放しの喜びよう。
一方スプリングスは健闘したものの2勝目はならず。フィールドを引き揚げる選手たちの足取りは重たかった。
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