社会人チャンピオンへの道“ファイナル6”。西日本での初戦は、松下電工インパルス(WEST2位)とアサヒビールシルバースター(EAST2位)が、秋晴れの大阪市長居球技場で激突した。
試合は攻撃ラインの健闘で、松下電工の強力守備陣を押さえ込んだアサヒビールが地上戦を制圧。26−10で、昨年の同カード敗退の雪辱を果たし、準決勝に駒を進めた。
“ハイパーオフェンス”がついにその実体を現した。この日まで封印されていたQB金岡のキープを軸にしたオプションプレーが、第1シリーズからいきなり炸裂。
自陣40ヤードからの攻撃は、QB金岡のオプションキープ、RB中村のオープンへの走りを中心に、TE友添、WR今野らへのパスを要所でヒットさせ、松下電工守備陣が対応出来ないままに、ゴール前4ヤードまで一気に攻め込むと、最後はRB中村がオプションからのピッチを受けてエンドゾーンに駆け込み先制TD。まずは主導権を奪い取る。
松下電工もQB高橋のパス、RB粳田、樫野、安藤らのランで反撃を試みるが、DL佐々木、川野、LB朝倉、中山らアサヒビール守備陣は絶好調。ダウンは更新するものの、連続ドライブにはなかなかつながらない。
第2Qに入って、松下電工がチャンスを迎える。自陣20ヤード付近まで攻め込まれたところで、QB金岡が放ったパスをDL脇坂がブロック、このボールをSF村田がキャッチし、攻撃権を奪う。
この守備がつくったチャンスにQB高橋が奮起。判断の良いQBスクランブルや、WR古本へのパスなどで、敵陣24ヤードまで攻め込むと、K平船が40ヤードのFGをきっちりと決めて、反撃の狼煙を上げる。
しかし今日のQB金岡が繰り出すオプションはキレがある。前半残り時間2分18秒から始まった攻撃は、QB金岡のキープ、RB中村のランなどで前進。パスインターフェアーの反則にも助けられ、敵陣30ヤードまで攻め込むと、前半残り時間53秒。金岡からTE加藤へのTDパスが決まり、13−3(TFP失敗)と再び突き放して前半を終えた。
|