松下電工完敗!いきなりの天王山はアサヒ飲料に軍配!
春の雪辱を果たしたい松下電工インパルスと、ますます勢いに乗るアサヒ飲料チャレンジャーズが対戦。開幕戦だというのに、試合開始早々激しいプレーの連続だ。
松下電工は期待の新人RB樫野がスピードあふれるプレーをみせれば、ベテランDB野村もスーパーインターセプトで応える。
アサヒ飲料もRB丸山がオフタックル付近をタックルをふりほどいて走れば、DLがQBサックで松下電工のチャンスの芽を摘む。
試合が動いたのは、アサヒ飲料の2シリーズ目だ。
第4ダウンでFGのフォーメーションから田中がパントを蹴り、松下電工陣内1ヤードでボールを止めて攻撃権を放棄した。そこからの松下電工の第1プレーでQB高橋が、中央を突破しようとしてボールをファンブルし、思わぬところからのアサヒ飲料の攻撃となった。
ゴール前2ヤードから丸山がインチまで迫り、最後はサンスターからシーズン直前に移籍したRB中村が、持ち込んでTD。先制点を奪った。
なんとか追い付きたい松下電工だが、春とは違うアサヒ飲料のアグレッシブな守備にQB高橋がパニックに陥る。また樫野、粳田のランも、阿部、山田らが率いるアサヒ飲料守備陣に全く歯が立たない。 松下電工が、なんとファーストダウンも奪えないまま迎えた前半終了間際、アサヒ飲料はQB田中からWR茨木、梅田へのパスや、RB中村のランでゴール前まで迫り、最後はWR池田へのランプレーフェイクのパスが決まって14−0とリードした。
アサヒ飲料の守備リーダーを務めるLB山田が「前半にリードしていたことなど全く考えませんでし
た。絶対にハーフタイムの間に攻撃のパターンを変えてくると思いました」と、気を引き締め直した後半もアサヒ飲料の勢いは衰えなかった。
3Q、鉄壁の守備をどうしても破ることができない松下電工が、またも痛い失点を奪われる。
第4ダウンでパントフォーメーション。スナップを受けたパンター平船が蹴ったボールをラッシュしてきた高井がブロックし、エンドゾーンで押さえ込んでTD。TFPは失敗したが、アサヒ飲料が20−0とさらにリードを広げた。
流れを変えたい松下電工は、ここでQBに渋谷を投入。持ち前のパスをテンポ良く決め、また相手守備の反則も誘ってゴール前8ヤードまで迫る。
しかし、ここからはアサヒ飲料の守備が底力を見せて、QBにプレッシャーをかけまくり松下電工は得点につなげる事ができなかった。
第4Qにもアサヒ飲料のFGが決まり、勝負あり。松下電工は西日本における秋季リーグ連勝記録を55でストップさせられたばかりか、完封負け。
獲得ヤードもわずか136ヤードと完膚なきまでに打ちのめされた。
アサヒ飲料の藤田ヘッドは「守備がいい仕事をしてくれました。TDのうち2本は守備で作ったものですからね。試合前はどのような展開になるか予想ができなかったので、1プレーずつ集中しようと指示はしていましたが、選手がアグレッシブに動いてくれたと思います」と、精神面で松下を圧倒した選手を褒める。
一方の川口監督は「あれだけミスが出たらあかんね。ただ、これで終わりではないので、ファイナル6出場目指して、残りは全勝できるよう頑張ります」と、腑甲斐ない試合に反省しきりだった。
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