守護神LB山田の活躍で2試合連続完封勝利!
この日一番の注目カード、マイカルベアーズVSアサヒ飲料チャレンジャーズの試合が行われ、10−0と、2試合連続完封したアサヒ飲料が勝利を収めた。
連続完封と一口にいってもレベルが高い。というのも松下電工、そしてマイカル、WESTで攻撃力では1、2位を争ってきたチームが相手だからだ。
この試合でも、立ち上がりからマイカルにまともな攻撃をさせない。LB山田を中心としたまとまりのある守備は、ほとんどファーストダウンすら奪わせない圧倒的な強さで前半を終えた。
その守備に支えられ、常に恵まれたフィールドポジションから展開することができたアサヒ飲料の攻撃は、相手陣内深くまで攻め込むものの、最後の決め手に欠く。
第1Qには、45ヤードのFGをK橋本が失敗。また、第2Qには、RB吉田や中村らのランで、アサヒ飲料としてはこの日初めてのドライブ、敵陣22ヤードまで攻め込むものの、QB田中の投じたボールは、マイカルLB荒木がインターセプト。結局、両チーム無得点で前半を終わった。
試合が動いたのは、後半開始早々だ。マイカルの攻撃を4回できっちり押さえ、敵陣47ヤードからの攻撃。
第1ダウンで、RB吉田が左のオフタックルからオープンへ走り抜け独走のTD。学生時代を彷彿させるナイスランで、チームに先制点をもたらせた。
「ラインがいいブロックをしてくれたので、思い切り走っただけでした。攻撃チームは前半終了間際にロングドライブができていたので、嫌なムードもなく展開することができました」。
この吉田のランでリズムはアサヒ飲料のものとなる。この次のマイカルの攻撃を、またもや押さえ込んだアサヒ飲料は、敵陣37ヤードからの攻撃権を得る。ここでは、サンスターから移籍した中村が力強い走りを見せ、ゴール前まで迫ったがTDは奪えず、最後はK橋本が41ヤードのFGを決めて10−0とリードを広げた。
ここまで封じ込まれ続けたマイカルが、反撃に出たのは第3Qを半分過ぎたころだ。
自陣29ヤードからの攻撃で、まずQB辻からWR竹田の新ホットラインの36ヤードのロングパ
スが決まりファーストダウン。その後も、ランプレーでは攻めあぐむが、要所で新ホットラインのパスが決まり、ゴール前7ヤードまで迫る。
しかし、ここからパスやランが決め手とならず無得点に終わる。
第4Qにもハーフライン付近からの攻撃で、辻のランやパスで残り4ヤードまで迫ったが、ここでもパスが届かず、完封負けを喫した。
藤田ヘッドは「マイカルは体も大きく、動きも早いので力負けしないように指示はしていましたが、特に守備がよく頑張ってくれました。TDのプレーは、あの一瞬に11人が集中できた結果だと思いますね」と、無失点で踏ん張る守備を褒める。
一方の久保田監督は「失点の10は覚悟していたんですが、得点ができませんでしたね。アサヒ飲料のLB、特に山田ひとりに、ほとんどのプレーを止められてしまいました」とさすがに悔しそう。
しかしチームの仕上がりには、ファイナル6出場へ向けて大きな手応えを感じていたようだ。
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