王座奪回を目指す春の王者・鹿島ディアーズと、近年着々と実力をつけつつある、すかいらーくスカイラークスが東京ドームで対戦した。復活を期す鹿島の完成度に期待が集まったが、結果は24−0ですかいらーくを完封、実力の差を見せ付けた。
立ちあがり、お互い最初のシリーズをパントに持ち込んだあと、鹿島敵陣48ydからのシリーズは、すかいらーくの果敢なブリッツに苦しみつつも、2年目のRB池場のスィープ、ドローなどを中心に
着々とゲインを奪っていく。
すかいらーく守備陣の反則も手伝って、4回のダウン更新の後、ゴール前1ydをRB山本が飛び込んでTD。7−0と先制に成功する。
鹿島は続くすかいらーくの攻撃をきっちり4回で止めると、その折り返し、自陣22ydからの攻撃を、今度はQB鈴木のパスやスクランブル、RB関澤のランプレーなど6プレーで敵陣28ydまで攻め込む。
ここで、すかいらーくパス守備の切れ間を上手く突いて、コースに出たRB関澤にQB鈴木がふわりとパスを通してTD。14−0とすかいらーくを一気に突き放す。
一方、得意のランプレーでなんとかペースを手繰り寄せたいすかいらーくは、RB加畑にボールを集中するものの、鹿島の強力な守備陣の前になかなか効果的な攻撃に結びつけることができない。
ならば、とQB遠藤が放ったパスも鹿島DB佐野にインターセプトを食らってしまう。
結局、鹿島はその後、敵陣32ydからのシリーズも、WR関へのTDパスに結び付け21−0として前半を折り返した。
後半に入り、すかいらーくはQBを遠藤から山田にスイッチ、果敢にパス攻撃を試みるも、大事な場面でインターセプトを許すなど全くペースが掴めない。
再び登場したQB遠藤もその後2インターセプトを許してしまい、あえなく完封されてしまう。
一方の鹿島も後半になってドライブはするものの、追い詰められた場面でミスが出て、なかなか追加点を挙げられない。第4Q残り4分6秒のところでFGを成功させるが、後半の得点はそれのみにとどまり、結局24−0のスコアで試合を終えた。
この結果に鹿島の高野ヘッドは「自分たちの力を全然出していない。精神的にまだまだ甘い」と完封勝利にも憤然とした様子でロッカールームに引き上げていった。
一方、すかいらーく矢口ヘッドは攻撃の4インターセプト、守備の408yd喪失という結果の前にも「思いきってやった結果だ。選手は割り切れていると思う」とあくまで前向きな姿勢を崩さなかった。
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