台風16号の影響から強風が吹き続ける川崎球場。東京三菱銀行センチュリアンズとさくら銀行ダイノスの銀行対決を制したのは、東京三菱銀行センチュリアンズ。逆転の末に13ー12と1点差での勝利だった。
「何年ぶりの初戦勝利でしょうかねぇ。4年ぶりかな。それだけにうれしい」と試合後、東京三菱銀行・大橋佳哉ヘッドコーチは初勝利に満足気味の様子。
先制したのは東京三菱銀行。スターターを任された新人QB北沢仁(中央大)が攻撃を指揮して、WR米田へのパスや自らのランで敵陣26ヤードに進む。RB大西のラン、新人・森分晋平(近畿大)へのパスでさらにゴール前4ヤードまで進出して、最後はRB大西が1ヤードを中央ダイブしてTD(TFPキック成功)。
さくら銀行は、QB黒川を中心としたオプション攻撃を展開する。第2Q、RB清水、内田のロングランで敵陣22ヤードに侵入。ここから内田のランなどでゴール前6ヤードに進み、5分50秒にR
B清水が右サイドを走りきってTD。しかし、TFPのキックのプレーがホールドミスで失敗に終わり、6−7と同点に持ち込むことができない。
しかし後半、さくら銀行はリバースプレーでWR吉田がロングゲイン。敵陣35ヤードまで進む。そしてRB清水のランでファーストダウンを獲得、敵陣19ヤードに。
続くプレーでRB内田が走りきり、TD(TFPキックはブロックされ失敗)。12−7と逆転する。
このあと東京三菱銀行は、QB北沢がWR米田へのパスやRB坂本、大西のランプレーで攻撃を進めるものの、さくら銀行の守備に粉砕され、敵陣までも侵入することができない。
第4Q、風下から攻撃するさくら銀行のパントが強風に押し戻されて、東京三菱銀行がなんと敵陣6ヤードからの攻撃権を獲得。
このチャンスにQB北沢が右にロールアウトしてそのままエンドゾーンに入り、逆転のTD(TFPパス失敗)を決め、13−12と1点リード。
さくら銀行はRB清水、内田のランプレーで敵陣34ヤードまで進む。そして新人RB海道忠信(金沢大)らのランでゴール前9ヤードに。ここでTDが奪えず、17ヤードのFGを狙うが強風のため
ノーグッド。
再びさくら銀行は試合残り58秒に攻撃権を獲得して、再逆転のチャンスをつかむ。試合終了間際、QB黒川から左サイドに逆転の期待をこめたTDパスが放たれたが、東京三菱銀行のDB山本がイン
ターセプト、熱戦に終止符を打った。
「銀行対決だとウチのチームは、力が入ってガチガチになってしまう傾向がある。今日の試合もそうだった。サインはあたっているのに固くなってプレーできていなかった。今日の試合の収穫は攻撃の新人5人。私(人事担当)が採用した選手たちだけに、うれしさもひとしおです」と大橋ヘッド。次はリクルート戦、この勝利をきっかけに弾みをつけて挑みたいところだ。
|