ディビジョン2連覇を目指す日産プリンス東京スカイライナーズと、トップリーグ復帰初勝利を願うさくら銀行ダイノスの対戦が、9月27日東京ドームで行われた。
試合は、終始さくら銀行がリードを奪いつつも、結局は地力に勝る日産プリンス東京が48−32のハイスコアリングゲームをものにした。
試合開始のキックオフで、いきなりさくら銀行にビッグプレーが飛び出す。
KRに入った新人の海道(金沢大)が自陣7yd地点でボールをキャッチすると、日産プリンス東京のキックカバーの間隙を縫って一気に加速。そのままエンドゾーンに持ち込んでTD。先制に成功する。
エンジンのかかりが遅い日産プリンス東京をよそに、さくら銀行にはさらにチャンスが巡ってくる。
日産プリンス東京がファンブルしたボールを押さえて、自陣44ydからの攻撃権を得ると、今度はオプションピッチを受けたRB内田が独走し、TD。14−0とする。
やっとエンジンが温まってきた日産プリンス東京は、RB関野の51yd独走TDで7点を返す。このあたりから試合は点の取り合いの様相を深めていく。
取った、取り返したを繰り返した挙句、日産プリンス東京が21−21の同点にやっと追いついたのは第2Q残り4分の時点。
しかし日産プリンス東京の消極的なオプションディフェンスを前に、さくら銀行オフェンス陣は手を緩めようとしない。
RB清水、内田の活躍もあって30ydのFGをものにし、24−21と再びリードを奪うと、今度はさくら銀行ディフェンス陣がこれに応える。
一方、何としてでも前半をリードして折り返したい日産プリンス東京は、自陣45ydからの攻撃でRB関野、田辺らの活躍で、敵陣1ydまでに迫る。
前半の残り時間は10秒。日産プリンス東京は、ここで一番安定感のあるRB関野のダイブを選択。
しかしこれをさくら銀行ディフェンス陣が驚異的な集中力でがっちりと阻み、前半を24−21さくら銀行リードで折り返す。
後半に入っても、先に点を取ったのはさくら銀行だった。
後半最初のシリーズを6プレーでTDに結びつけると、QB大塚のキープで2点コンバージョンをものにし、32−21と突き放す。
しかしこのあたりから徐々に日産プリンス東京の地力が勝りはじめる。
日産プリンス東京は、自陣13ydからのシリーズを、RB田辺のパワープレー、RB関野のダイブ、QB岡本のキープ、WR田中へのパスなどさくら銀行ディフェンス陣に的を絞らせないプレーで、効率よくTDを奪い28−32と詰め寄ると、次のシリーズではRB関野、氏家のダイブ3連発で、35−32。一気に逆転。
結局その後2TDを奪い、勝負を決定づけたばかりか、攻撃が単調になったさくら銀行を封じ込み48−32で2勝目をものにした。
日産プリンス東京にとっては、次週のリクルート戦を前に快勝して弾みをつけたかったところだが、ディフェンスのタックルミス、オフェンスのプレー間違えなど、初歩的なミスが目立ち課題を残す結果となった。
一方、さくら銀行は前節の東京三菱銀行戦と同様、あと一歩のところで勝ちを逃すという惜しい結果に終わった。
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