ここまで2勝はしているものの、昨年のWEST王者の風格を見せることができないアサヒ飲料チャレンジャーズと、強豪を相手に2戦とも接戦を演じたが勝ち星に恵まれないイワタニサイドワインダーズが対戦した。
まずはイワタニの第1シリーズ、QB大橋が投じたパスは、アサヒ飲料のDB内田にいきなりインターセプトされてしまう。
アサヒ飲料は敵陣30ヤードからのチャンスで、QB田中からTE高橋へのパスや、RB玉井の中央突破などでゴール前6ヤードまで迫ったが、ここで痛恨の反則。大きく罰退し最後はK橋本が27ヤードのFGを決め3−0とリードした。
アサヒ飲料は続くシリーズでも、自陣34ヤードからの攻撃で、RB丸山のランと、田中からTE茨木へのパスが決まり、敵陣34ヤード。ここからRB吉田が前に進める事が出来ず、結局FGを選択。
しかし、今度は橋本が46ヤードを右にそらして失敗、追加点を奪うことが出来なかった。
そして、イワタニが目覚めた。自陣29ヤードからの攻撃で、まずRB廣長があのアサヒ飲料ディフェンス陣を相手に13ヤードのビッグラン。その後、第4ダウンに追い込まれパントしたが、相手のラッシュマンがパンターと接触し、再び攻撃権を得る。
ここからRB廣長、山本、木下、北村らがダイブプレーとオプションプレーを中心に3回の攻撃で10ヤードを獲得する戦法に出て、これが見事に成功。また第4ダウンギャンブルも執念でファーストダウンを奪うなどしてゴール前2ヤードまで迫る。
ここからもきっちり4回攻撃し、最後は廣長が飛び込んでTD。実に22プレーをかけての攻撃でとうとう逆転した。
しかし、勝利の女神はやはりアサヒ飲料へと微笑んだ。後半開始早々に、アサヒ飲料のQB小川がWR西岡への72ヤードのロングパスを決め1プレーでいきなりTD。10−7と逆転に成功した。
次のシリーズではP田中が絶妙のパントで、敵陣2ヤードまで蹴り込み、相手攻撃を完全に封じ込める。第4ダウンのパントでイワタニのP豊野が蹴ったボールを、ラッシュしていた和田がブロックし、エンドゾーンに転がったボールをリカバー。TDとなり17−7とリードを広げた。
その後は両チームとも反則が続出。特にアサヒ飲料は14回で120ヤードも罰退させられるなど、後味の悪い試合となった。
アサヒ飲料の藤田ヘッドコーチは「情けないゲーム。応援してくれている人たちに申し訳ない」と渋い表情。次はマイカルとの全勝対決だが「このままでは厳しい。優勝決定戦のつもりで全力を尽くします」と気合いを入れた。
一方、破れたイワタニの森下ヘッドコーチは「今日は自分も選手もスッキリしないゲーム。なんとか立て直して、あと2試合に全力を注ぎます」と次節こそ念願の初勝利を目指す構えだ。
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